「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

西武が15年ぶり「10勝カルテット」に王手 オリックスと2球団同時達成の可能性も

2023 9/23 06:00SPAIA編集部
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

今井達也が自身初の2ケタ勝利達成

西武の今井達也が、プロ7年目にして自身初となる2ケタ勝利を達成した。21日の楽天戦(楽天モバイル)で今季18度目の先発マウンドに上がった右腕は、8回119球を投げ、4安打8奪三振2失点と好投。2021年から続く同戦での連勝を9に伸ばし、今季10勝目をマークした。

今季西武で2ケタ勝利に到達したのは、髙橋光成、平良海馬に続いて3人目。昨年も髙橋(12勝)、ディートリック・エンス(10勝)、與座海人(10勝)の3人が到達しており、2年連続で「10勝トリオ」が完成した。日本人投手のみでの達成は、2018年の多和田真三郎(16勝)、菊池雄星(14勝)、榎田大樹(11勝)以来5年ぶりとなる。

また、2年目左腕の隅田知一郎も今季ここまで9勝を挙げており、 「10勝カルテット」完成にも王手をかけた。隅田は現在のローテーション通りであれば、あと2回登板機会を残しており、自身初の2ケタ到達の可能性は十分にありそうだ。

過去の10勝カルテット

過去15年で「10勝カルテット」を達成した球団を下表にまとめた。

直近15年の「10勝カルテット」


直近で「10勝カルテット」が誕生したのは、2016年の日本ハム。有原航平、大谷翔平、高梨裕稔、増井浩俊の4人で達成した。また、西武としては2008年に岸孝之、帆足和幸、石井一久、涌井秀章の4人が10勝以上を記録しており、今季達成すれば15年ぶりの快挙となる。

2008年の西武はリーグ優勝、日本一を達成しているが、今季はここまで借金10の5位とチームは不振。このままいくと強力な先発陣を擁しながら、Bクラスに終わる可能性が高い。

過去15年で「10勝カルテット」を擁しながらBクラスに終わったのは、2010年の日本ハムとヤクルトの2球団。日本ハムは武田勝、ダルビッシュ有、ケッペル、榊原諒、ヤクルトは石川雅規、館山昌平、由規、村中恭兵が10勝以上をマークするも、ともに4位に終わった。ただし、日本ハムは74勝67敗3分け、ヤクルトは72勝68敗4分けで、ともに勝ち越してはいた。

一方、2013年の広島は前田健太が15勝、野村祐輔が12勝、バリントンが11勝、大竹寛が10勝を挙げて3位に入ったが、68勝73敗3分と負け越している。

オリックスも「10勝カルテット」完成目前

今季、西武以外にも「10勝カルテット」完成に迫っている球団がもう一つある。パ・リーグ3連覇を成し遂げたオリックスだ。

すでに、3年連続投手4冠を視界に捉えている山本由伸(14勝)と、左のエース・宮城大弥(10勝)が2ケタに到達。さらに、今季の開幕投手を務めた高卒3年目の山下舜平大、昨季の日本シリーズで優秀選手賞に輝いた山﨑福也がともに9勝でリーチをかけており、こちらも可能性は十分にある。

もし、同シーズン同一リーグの2球団で「10勝カルテット」誕生となれば、2008年に同じく西武とオリックスが達成して以来15年ぶりとなる。シーズンの最終盤、タイトル争いとともに珍記録の達成なるかにも注目だ。

※数字は9月22日時点

【関連記事】
プロ野球日本シリーズ唯一の1964年「関西決戦」回顧、59年ぶり実現なら名将対決再び
パ・リーグ球団別週間MVP、日本ハム万波が3本塁打で12球団トップ、オリックス森も3発
2023年高校生プロ志望届一覧 大阪桐蔭・前田悠伍、山形中央・武田陸玖ら提出【ドラフト】