佐藤輝明はチームトップの15号など打率.389
セ・リーグは首位・阪神が6連勝で優勝マジックを21に減らした。27日の巨人戦に敗れて連勝は止まったものの先週は4勝1敗。貯金を27まで増やし、独走態勢を固めつつある。
2位・広島も4勝1敗1分けで貯金13としたが、阪神との差は縮まらない。3位DeNAと4位・巨人は一度は順位が入れ替わるなど、クライマックスシリーズ争いも熱を帯びてきた。
SPAIAでは8月22日から27日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
阪神は佐藤輝明が当たりを取り戻してきた。先週は18打数7安打の打率.389、2本塁打、6打点。23日の中日戦で14号ソロを放つと、26日の巨人戦でチーム単独トップに立つ15号ソロで勝利に貢献するなど、セ・リーグトップのwRAA5.0だった。
これまでは4番・大山悠輔が打線を引っ張っていたが、左の佐藤が調子を上げてきたのは大きい。左右の両輪が機能すれば、18年ぶりの優勝に向けて加速しそうだ。
DeNAソト、巨人・丸佳浩も上昇
阪神を追いかける広島はマット・デビッドソンがチームトップのwRAA4.4をマークした。25日のヤクルト戦で15号2ランを放つと、翌26日には16号ソロと17号2ランを含む3安打と大暴れ。21打数6安打のうち半分が本塁打とパワーでチームに貢献している。
DeNAネフタリ・ソトは26打数9安打の打率.346で、wRAAはチームトップの1.9だった。24日の広島戦では9号2ランを放ち、翌25日の中日戦では3安打猛打賞で勝利に貢献。2018年、19年に2年連続本塁打王に輝いた6年目の助っ人がチームをCSに導くか。
巨人は丸佳浩がwRAA3.3でチームトップだった。24日のヤクルト戦で13号3ランを放つなど、先週6試合で20打数7安打の打率.350、3本塁打、7打点。左膝違和感で8月3日に登録抹消されたが、16日に復帰後は調子を上げている。
気を吐くヤクルトのベテラン青木宣親と中日のルーキー村松開人
5連敗中と元気のないヤクルトはベテラン青木宣親が気を吐いている。代打での出場も増えているが、2番レフトでスタメン出場した26日の広島戦では2安打1死球3得点、翌27日も1安打3四球2得点と健在ぶりを誇示。チームトップのwRAA2.3を記録し、41歳はまだまだ元気だ。
27日にストップするまで8連敗を喫していた中日は、ルーキー村松開人がwRAA1.0でチームトップ。15打数4安打の打率.267、3打点をマークした。27日のDeNA戦では2安打1打点で連敗脱出に貢献。明治大からドラフト2位で入団した22歳がアピールに成功している。
各チームとも残り30試合を切り、シーズンもいよいよ佳境を迎える。ここからはチーム成績だけでなく個人タイトル争いも熾烈を極めていく。週間MVPに輝いた打者のラストスパートが期待される。
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