安田尚憲が週間打率.556と好調
先週のパ・リーグはオリックスが4勝1敗で貯金7とし、2位に浮上した。首位のロッテ、3位のソフトバンク含め上位陣が勝ち越した一方、Bクラスの3チームは負け越し。ソフトバンクと4位・日本ハムのゲーム差は5.5にまで広がっている。
SPAIAでは5月23日から28日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
首位のロッテでは、安田尚憲が好調だ。24日の西武戦でスリーラン2本を含む3安打猛打賞の活躍を見せるなど、先週は9打数5安打の打率.556、2本塁打、6打点。wRAAもリーグトップとなる5.1を記録した。
今季は広角に鋭いライナーを飛ばしており、二塁打9本はチームトップ、シーズン打率も.2888でリーグ6位にランクイン。5番・サードに定着し、チームに欠かせない主軸へと成長しつつある。
栗原陵矢が打点トップ、万波中正は本塁打でトップタイに
2位に浮上したオリックスでは、森友哉がチームトップのwRAA2.2をマークした。週間成績は18打数6安打で打率.333、1本塁打、4打点。27日の西武戦では、初回に先制の6号2ランを放つなど古巣相手に全得点をたたき出す活躍で、チームを今季初の5連勝へと導いた。ここまで吉田正尚が抜けた穴を埋めて余りある活躍を見せている。
ソフトバンクでは栗原陵矢がwRAA2.6でチームトップ。先週は全5試合で安打を放つなど20打数7安打の打率. 350、2本塁打、6打点をマークした。今季ここまで31打点は両リーグトップ。近藤健介、柳田悠岐の後を打つポイントゲッターとして機能している。
4位の日本ハムでは、万波中正が2週連続でチームトップとなるwRAA4.1を記録した。先週は22打数8安打の打率.364をマーク。25日のソフトバンク戦では決勝の8号2ラン、28日の楽天戦では先制の9号ソロを放ち、リーグトップの杉本裕太郎(オリックス)に並んだ。持ち前の長打力に確実性も加わり、大ブレイクの兆しを見せている。
マキノンが堅実な働き、小深田大翔は復調気配
西武はマキノンがwRAA1.1でチームトップだった。打線は20日のソフトバンク戦から5試合連続で1得点以下と深刻な得点力不足に陥っていた中、新助っ人は週間で14打数5安打の打率.357をマークして気を吐いた。
楽天は小深田大翔がチームトップのwRAA1.0をマークした。先週は4試合に出場して12打数4安打で打率.333。26日の日本ハム戦でのマルチ安打を皮切りに、3試合連続で安打を記録。5月は打率1割台と苦しんでいたが、交流戦を前に明るい兆しが見えてきた。
ロッテが25勝15敗2分けの貯金10で、10年ぶりに首位で交流戦へ突入。2位には1.5ゲーム差でオリックス、3位にソフトバンクと続く。Bクラスの3チームはやや離され気味だが、交流戦で仕切り直すことができるか。
【関連記事】
・セ・リーグ球団別週間MVP 中日・細川成也が12球団トップ!巨人・秋広優人も成長の跡
・プロ野球セ・パ交流戦の通算成績、年度別優勝チームとMVP
・2023年にFA権取得見込みのプロ野球選手、宣言なら争奪戦必至の目玉は?