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パ・リーグ球団別週間MVP オリックス中川圭太がリーグ1位、ソフトバンク柳田悠岐は首位打者浮上

2023 4/25 06:00SPAIA編集部
パ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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中川圭太は先週7安打1本塁打

プロ野球のパ・リーグは、ロッテがソフトバンクに3連勝して首位へ浮上した。開幕3連戦で3タテを食らった相手に早くも雪辱を果たし、勝敗を五分に戻している。オリックスも4勝2敗と好調で2位に浮上。逆にソフトバンクは今週勝ち星なしの5連敗で、首位から一気に4位まで転落している。

SPAIAでは4月18日から4月23日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

パ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


首位に立ったロッテでは井上晴哉が調子を上げてきた。週間で11打数5安打の打率.455をマークし、wRAAはチームトップの3.2を記録。4月19日の日本ハム戦で今季初本塁打を放つと、同23日のソフトバンク戦では3安打の猛打賞で、チームの単独首位浮上に大きく貢献した。

前週まで打率.167と不調に苦しんでいたが、一気に.276まで上昇。今季34歳を迎えるベテラン大砲が存在感を発揮している。

西武・外崎が3発、ソフトバンク柳田は首位打者に

オリックスは中川圭太が好調だ。今季、主にクリーンアップを任されている27歳は、21打数7安打の打率.333、1本塁打、5打点でリーグトップのwRAA3.6をマーク。20日の楽天戦では今季初の1番に座り、決勝点となる今季1号ソロを放つなど、首脳陣の起用に応える活躍を見せている。

西武はここまでリーグ1位の69得点、17本塁打と打線が好調。中でも外崎修汰が元気だ。18日に球団5年ぶりの東京ドーム主催試合で、自身4年ぶりの2打席連続弾を放つなど19打数6安打3本塁打、wRAAも3.1をマークした。打率.286、5本塁打、11打点はいずれもチームトップ。源田壮亮、山川穂高と2人の中心選手を欠く中、打線を牽引している。

4位に転落したソフトバンクでは柳田悠岐がwRAA2.4でトップだった。週間で18打数7安打の打率.389。チームの勝利にこそ結びつかなかったが、23日のロッテ戦では今季本塁打を含む3安打を放った。これで打率も.327まで上昇し、首位打者に浮上している。

楽天・浅村栄斗が通算1000打点達成

楽天では浅村栄斗がチームトップのwRAA2.4をマーク。18日オリックス戦の8回に今季初本塁打を放つと、9回にも2号ソロをバックスクリーン左へ叩き込み、史上48人目となる通算1000打点を達成した。週間成績は23打数7安打の打率.304、2本塁打、4打点と、開幕から打撃不振に苦しんできた主砲に、ようやく当たりが出始めている。

最下位の日本ハムでは、清宮幸太郎が10打数3安打の打率.300を記録し、wRAAも1.2をマークした。19日のロッテ戦では勝利にはつながらなかったものの3安打の固め打ちと好調だったが、左腹斜筋の損傷で22日に登録抹消。早期復帰が待たれる。

一時4チームがゲーム差なしで並ぶなど、パ・リーグの首位争いは混戦を極めている。一方で、徐々に上位とのゲーム差が開きつつある楽天と日本ハム。チーム打率が楽天はリーグワーストの.209、日本ハムはリーグ5位の.213と打線に元気がないだけに、起爆剤となる野手の登場に期待したい。

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