一軍は今岡真訪氏ら3コーチが新任
2022年、リーグ3位に終わった阪神。矢野燿大監督はシーズン前に発表した通り同年限りで退任し、2023年シーズンからは、岡田彰布氏が2008年以来14年ぶりに監督へ復帰した。
これに伴い、コーチングスタッフも刷新した。まず、一軍のコーチングスタッフは下表のとおり。
岡田新監督は大阪府出身の65歳。北陽高(現関大北陽高)から早大を経てドラフト1位で阪神に入団し、中心打者として1985年の日本一に貢献した。94年にオリックスへ移籍し、95年に引退後、98年に阪神へ復帰。二軍監督などを歴任した後、2004年から5シーズン監督を務め、05年にはチームを2年ぶりのリーグ優勝に導いた。
10~12年にはオリックスの監督を務め、今回2回目の阪神の監督に就任した。就任会見では「勝てるチームを作っていく」と語っていた新指揮官。常勝軍団を作り上げ、自身が采配を振るった2005年以来の優勝へ突き進む。
コーチの新任は3人。05年の優勝時に主力打者として活躍した今岡真訪氏が打撃コーチに就任した。PL学園高から東洋大を経て、96年ドラフト1位で阪神に入団。03年に首位打者、05年に打点王を獲得するなど勝負強い打撃で、2度のリーグ優勝に貢献した。
10年にロッテへ移籍し、12年に現役を引退。16年に古巣・阪神へ復帰し、二軍コーチとして指導者人生をスタート。18年から3年間はロッテで二軍監督、一軍ヘッドコーチを歴任した。豊富な指導経験を生かして、打撃力強化を図る。
今岡氏とともに打撃コーチに就任したのが水口栄二氏。しぶとい打撃と堅実な守備で近鉄、オリックスで17年間プレー。1213本のヒットを積み上げ、2007年に現役を引退した。08年~12年までオリックスのコーチを務め、岡田オリックス政権下の10~12年の3年間は一軍打撃コーチとして指揮官を支えた。昨季のチーム打率.243、489得点、84本塁打が全てリーグ5位と、得点力不足に苦しんだ打撃陣に改革をもたらすことができるか。
内野守備走塁コーチには馬場敏史氏が新たに加わった。柳川高から新日鉄堺を経て89年ドラフト5位でダイエー(現ソフトバンク)へ入団し、主に三塁手として活躍。94年にオリックス、97年途中からヤクルトへ移籍し、2000年限りで現役を引退した。堅実な守備でオリックス時代の95年、96年にはリーグ連覇に貢献し、2年連続ゴールデングラブ賞を獲得した。
引退後は指導者としてオリックス、ヤクルト、DeNA、韓国ハンファと渡り歩き、17年からは西武・辻発彦前監督の下で内野守備を鍛え上げ、18、19年のリーグ連覇に貢献した。チームは失策数が5年連続12球団最多と守りに課題を抱えているだけに、コーチ経験豊富な守備職人の手腕に大きな期待がかかる。
そのほか、平田勝男ファーム監督が一軍ヘッドコーチに、安藤優也、久保田智之両投手コーチがファームから一軍へ配置転換。また、嶋田宗彦スコアラーがバッテリーコーチに異動となり、藤本敦士内野守備走塁コーチと筒井壮外野守備走塁コーチの2人が留任した。