吉井新政権発足、一軍は黒木投手コーチら4人が新任
2022年、リーグ5位に沈んだ千葉ロッテは、その責任を取る形で井口資仁監督が退任。2023年シーズンは吉井理人氏を新監督に迎え、再起を図る。これに伴い、コーチングスタッフも刷新した。
まず、一軍のコーチングスタッフは下表のとおり。
吉井新監督は現役時代、日米7球団でプレーし、2007年にトレード移籍したロッテで現役を終えた。翌08年、日本ハムの一軍投手コーチとして指導者人生をスタート。15年にソフトバンクの一軍投手コーチ、16年に日本ハムの一軍投手コーチを経て、19年にロッテの一軍投手コーチに就任した。
12年ぶりに復帰した古巣では3年間、投手コーチを務めた後、今季はピッチングコーディネーターとして投手陣全体を見て回った。「2025年に常勝軍団」という球団としての目標達成へ、新指揮官がどのような手腕を見せるのか注目だ。
コーチの新任は4人。黒木知宏氏が15年ぶりに投手コーチとして復帰。延岡学園高から新王子製紙春日井を経て、94年ドラフト2位でロッテに入団。闘志あふれる投球スタイルで5年連続2桁勝利を挙げるなどロッテ一筋で通算76勝をマークした。吉井新監督とは日本ハムで投手コーチとしてコンビを組み、16年にはリーグ優勝、日本一を達成。豊富な知識と投球術をもとに、新指揮官との再タッグで「投手王国」を築き上げる。
前巨人の村田修一氏が打撃コーチに就任。東福岡高から日大を経て02年自由獲得枠で横浜へ入団。07、08年と2年連続で最多本塁打のタイトルを獲得するなど、通算で360本塁打を記録した。現役引退後の19年から巨人でコーチとして再スタートを切り、今季は一軍打撃兼内野守備コーチを務めていた。元本塁打王が長打力不足に悩む打線の改革に挑む。
戦略コーチには前日本ハムの金子誠氏が就任。現役時代、日本ハム一筋21年で1996試合に出場し、通算1627安打を記録した。14年に現役を引退し、15年からは日本ハムのコーチに就任し、今季は野手総合兼打撃コーチを務めていた。
17年からは野球日本代表「侍ジャパン」でヘッドコーチなども務め、19年のプレミア12、21年の東京五輪でともに優勝に導いた。今季チーム打率.231、97本塁打はともにリーグ5位と、貧打に苦しんだチームの戦略面から見直しを図る。
前楽天バッテリー兼守備戦略コーチの光山英和氏は、1・2軍統括コーチ兼統括コーディネーターに就任した。吉井新監督とは近鉄へドラフト同期入団でバッテリーも組んだ旧知の仲。現役時代は巨人、ロッテなど5球団を渡り歩き、指導者としても西武、DeNA、楽天でコーチを務めた。豊富な経験をもとに中長期的な視点でチーム全体を管理し、盟友をサポートする。
そのほか、福浦和也打撃コーチがヘッド兼打撃コーチに、金澤岳バッテリーコーチと小坂誠内野守備兼走塁コーチが二軍から一軍へ配置転換。小野晋吾投手コーチ、大塚明外野守備兼走塁コーチの2人が留任した。