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DeNA細川成也と中日・笠原祥太郎は現役ドラフトで“交換トレード”

2022 12/9 21:10SPAIA編集部
細川成也と笠原祥太郎,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

砂田毅樹と京田陽太に続いて実質2件目の“トレード”成立

プロ野球の現役ドラフトが9日、非公開で行われ、12球団が1人ずつ指名した。出場機会に恵まれない選手のために移籍を活性化しようとする試みで、今回が初めての開催。DeNAは中日・笠原祥太郎を指名し、中日はDeNA・細川成也を指名したため、事実上の“交換トレード”となった。

各球団が提出するリストには、外国人選手や複数年契約選手、年俸5000万円以上の選手、FA宣言したことのある選手、FA資格選手、育成選手などの条件に当てはまらない選手の中から選出される。

ただ、他球団からの獲得希望を最も多く集めた球団が暫定指名順位1番目となるため、年俸は安いが環境を変えれば化ける可能性のある選手、素質は高いのにくすぶっている選手などをリストアップした方が、結果的に欲しい条件に当てはまる他球団の選手を獲得できる可能性が高まるということだ。

DeNAと中日は今オフ、砂田毅樹と京田陽太の交換トレードを成立させており、実質2件目の“トレード成立”となった。

細川成也が衝撃のデビュー戦本塁打を放った投手が笠原祥太郎

細川成也はかねてからクリーンアップ候補として期待されていた右のスラッガー。明秀日立高から2016年ドラフト5位でDeNAに入団し、1年目の10月3日中日戦(横浜)のプロ初打席でバックスクリーン直撃の3ランを放ち、公式戦初安打、初本塁打、初打点をマークした。この時の投手が笠原祥太郎だった。

さらに翌4日にも決勝の2号ソロ。2リーグ制が始まった1950年以降で、高卒新人として史上初のデビュー戦から2試合連続本塁打を放った。

しかし、強力打線のDeNAでレギュラーを奪うのは簡単ではない。二軍では本塁打王に輝いたこともあるが、一軍では出番が増えないまま、ここまで通算123試合で6本塁打、19打点にとどまっていた。

細川は「この度、中日ドラゴンズに移籍することが決まりました。ベイスターズでの6年間、多くの方々に支えていただき本当に感謝しています。そして、ファンの皆さまの応援がすごく心強かったです。今後は新天地で活躍している姿をお見せできるよう頑張っていきたいと思います!」とコメントしている。

2019年に開幕投手を務めた笠原

一方、笠原祥太郎は新津高から新潟医療福祉大を経て2016年ドラフト4位で中日に入団した左腕。2019年に開幕投手を務めるなど将来を期待されていたが、ケガなどもあって登板機会は減少していた。通算54試合に登板し、11勝13敗の成績を残している。

中日の公式HPで「指名していただけたということは光栄に思いますし嬉しく思っています。ベイスターズへ行って、心機一転!頑張りたいと思います。ドラゴンズでは、開幕投手を投げせていただくこともありましたし、ファンの皆さんには、ずっと温かいご声援をいただき心から感謝します」とコメントしている。

強打のDeNAと投手力の中日にとって、お互いの補強ポイントを補う格好となった現役ドラフト。埋もれていた逸材が新天地で花を咲かせるか、来季が楽しみだ。

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