トップは山本浩二、2位は衣笠祥雄
2022年はシーズン最終盤まで阪神、巨人と熾烈なCS争いを繰り広げるも、最終的に5位に終わった広島。3年間にわたって指揮を執ってきた佐々岡真司監督がシーズン終了後に辞任し、新指揮官には球団OBの新井貴浩氏が就任した。
新井新監督は現役時代、通算319本塁打を放つなど長距離砲として活躍していた。その新井監督を含めて、数々の強打者を輩出してきた広島の歴代本塁打ランキングを紹介する。
歴代トップは536本塁打の山本浩二。1968年ドラフト1位で広島に入団し、86年に現役を引退するまで18年連続2ケタ本塁打を記録した「ミスター赤ヘル」。78年に44本塁打で初の本塁打王に輝くと、ここから6シーズンで4度の本塁打王を獲得するなど、長年主砲として活躍した。
2位は504本塁打の衣笠祥雄。87年に引退するまで、2215試合連続出場の世界記録(当時)を樹立した「鉄人」。本塁打王のタイトルこそないが、20年連続で2ケタ本塁打を記録するなど、球史に残る大打者だった。1987年6月には国民栄誉賞も受賞している。
前田智徳が3位、金本知憲が5位
3位には前田智徳がランクイン。熊本工高から1989年ドラフト4位で入団し、3年目に19本、4年目に27本と順調に本塁打数を伸ばす。だが、95年に右足アキレス腱を断裂、2001年には左足アキレス腱も手術したが、翌年に打率.308、20本塁打でカムバック賞を受賞。不屈の闘志で38歳まで現役を続け、通算295本塁打を放った。
4位は248本塁打の江藤智。関東高から1988年ドラフト5位で捕手として入団し、3年目から打撃を生かすために内野手へ転向する。93年に本塁打王、95年には本塁打と打点の二冠に輝いた。その後、99年オフに巨人へFA移籍し、2005年のオフに豊田清の人的補償として西武へと移籍。巨人、西武でも116本塁打を放ち、通算では364本塁打となっている。
5位は金本知憲で244本塁打。94年にレギュラーに定着し、17本塁打を記録すると、2011年まで18年連続2ケタ本塁打をマーク。2000年にはトリプルスリーも達成した。2002年にFAで阪神へ移籍し、1492試合連続フルイニング出場の世界記録を樹立。本塁打も232本を放ち、通算では476本塁打となっている。
6位は241本塁打の緒方孝市。鳥栖高から1986年ドラフト3位で入団し、走攻守3拍子揃った外野手として活躍。99年に自己最多の36本塁打、2002年からは4年連続20本塁打以上を記録した。09年に現役を引退し、15年に監督へ就任。16年からリーグ3連覇へと導いた。
新井監督は7位、鈴木誠也が現役唯一ランクイン
新井新監督は233本塁打で7位。広島工高から駒澤大を経て1998年ドラフト6位で入団し、カープの4番として活躍した。2002年に全140試合にフル出場し、28本塁打を記録。05年には43本塁打で本塁打王を獲得した。07年オフに阪神へFA移籍したが、15年に古巣へ復帰し、18年まで現役を続けた。阪神では86本塁打を放ち、通算では319本塁打となっている。
8位は205本塁打の水谷実雄。1965年、第1回ドラフトの4位指名で投手として入団した。2年目から野手に転向すると、71年にベストナインを受賞、78年には首位打者を獲得。また、78年から4年連続20本塁打以上をマークした。83年にトレードで阪急へ移籍。移籍初年度に自己最多の36本塁打を記録するなど活躍し、通算では244本塁打を放った。
9位には182本塁打で現MLBカブスの鈴木誠也が入った。二松学舎大付高から2012年ドラフト2位で入団すると、4年目の16年に打率.335、29本塁打、95打点をマークし、リーグ優勝に貢献。21年まで6年連続20本塁打以上を放ち、21年には自己最多の38本塁打をマークするなど主砲として活躍した。
10位は177本塁打の藤井弘。盈進商高から倉敷レイヨンを経て1955年に入団し、中軸打者として活躍。59年と63年にキャリアハイとなる20本塁打をマークするなど、現役15年で2ケタ本塁打を10度記録した。
球史に残るレジェンドたちが名を連ねる広島の通算本塁打ランキング。将来、この記録を塗り替えるスラッガーは現れるのだろうか。歴史が変わる瞬間を楽しみに待ちたい。
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