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2022年西武のドラフト補強ポイント 1位は内野手?外野手?それとも…

2022 10/11 06:00SPAIA編集部
監督に就任することが発表された松井稼頭央ヘッドコーチ
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ⒸSPAIA

防御率リーグ1位に躍進した投手陣

昨季42年ぶりの最下位となる屈辱を味わったが、今季は見事3位に入った西武。ただ、クライマックスシリーズではソフトバンクに連敗し、あえなく敗退。試合終了後には6年間指揮を執った辻発彦監督の勇退も発表された。

来季は新体制でシーズンに臨むことになるが、10月20日に開催されるドラフト会議は、新生ライオンズの戦力強化において最重要の場となる。本稿では、現時点で在籍する選手のポジション・年齢等の分布表から戦力を考察した上で、指名候補も含め西武のドラフト補強ポイントを考えていく。

先発投手,ⒸSPAIA


まず、投手陣は昨季まで4年連続リーグワーストの防御率を記録していたが、今季はリーグトップの2.75と大幅に改善した。先発投手では、髙橋光成、與座海人、D.エンスの3投手が2桁勝利を達成。加えて、今季7勝の松本航、先発と中継ぎ両方の役割をこなした平井克典、CS2戦目に先発した今井達也と、バラエティに富んだ陣容が揃う。

また、隅田知一郎、佐藤隼輔のドラ1・2の新人左腕コンビに、内海哲也の一番弟子・渡邉勇太朗など、期待の若手も揃っている。育成選手がいるとはいえ、若干枚数が少ないのは気になるが、補強の優先度としては高くない。

リリーフ投手,ⒸSPAIA


リリーフ陣では、守護神の増田達至が復活し、水上由伸、平良海馬と勝利の方程式を確立。本田圭佑、宮川哲、佐々木健も力をつけ、強固な陣容となった。ただ、終盤に増田が失点するケースが増えたこと、平良はメジャー志向が強いことを考えると、将来の守護神候補を押さえておく必要はあるだろう。

後述するが、チーム事情的に上位指名は野手に割きたい状況なため、投手は3、4位あたりで先発、抑えタイプの投手を1名ずつ指名できると理想的だ。

1番、5番が定まらない打線、打力ある即戦力は必須

捕手,ⒸSPAIA


捕手は正捕手に19年のパ・リーグMVP、森友哉がおり、柘植世那、古賀悠斗の若手2人が脇を固める盤石の布陣となっている。20歳前後にも育成の古市尊と育成再契約見込みの牧野翔矢がおり、人数的にも問題ない。

ただ、心配なのは森が今季FA権を取得したこと。権利を行使すれば争奪戦となることは間違いない。もし流出となると大きな痛手だが、柘植、古賀、ベテランの岡田雅利でも十分シーズンは戦える。ドラフトでは高校生捕手を押さえておくのが妥当だろう。

内野手,ⒸSPAIA


内野は中々に悩ましい状況だ。一塁・山川穂高、二塁・外崎修汰、遊撃・源田壮亮と不動のレギュラーが3人いるが、外崎が今季FA権を取得、山川、源田も順調にいけば来季FA権を取得予定となっている。また、三塁も中村剛也が39歳で世代交代が必須だが、後継者は育っておらず、全ポジションが補強対象と言っても過言ではない。

全員の流出に備えることは不可能なので、今年指名するとしたら中村の後釜候補の三塁手と、25歳以下に一軍レベルで二遊間を守れそうな選手が少ないことを考慮して二遊間の選手を1人指名するのが妥当な線だろう。

外野手,ⒸSPAIA


続いて外野手は、年齢分布は悪くないが、規定打席に達したのは助っ人のオグレディのみ。愛斗が121試合に出場し、レギュラーを掴みかけているが、打撃にはムラがある。打力のある即戦力外野手を1人獲得しておきたいが、先ほどの内野手とどちらを優先するか悩みどころだ。

野手はFA問題を除けば、内外野どちらも打力のある選手が必須な状況。特に、打線の中で定まっていない1番及び5番に適合する打者が獲得できれば、文句なしだろう。

上位はとにかく野手、あるか掘り出し物指名

以上のことから、以下の3つを優先補強ポイントとして挙げたい。

1.一番打者担える高出塁率型の野手
秋山翔吾が抜けて以降、不在の一番打者タイプを最優先で確保したい。内野手なら田中幹也(亜大)が打ってつけ。状況に応じた打撃ができ、選球眼もいい。現状は非力だが強く振るチーム方針にうまくハマれば、ロッテ・荻野貴司のような打者になれるだろう。守備走塁はプロでもスペシャリストになれる能力を持っており、二遊間の補強ポイントにも合致する。

外野手なら蛭間拓哉。浦和学院高から早大とアマチュア球界のエリートコースを歩んできた強打者。力強いスイングで広角に打ち分ける中距離打者で選球眼もよい。走塁も上手く、センターを守れる守備力もあり、即戦力として期待できるだろう。

2.強打の三塁手
三塁の若手には2020年ドラフトで獲得した渡部健人とブランドンがいるが、二軍でもなかなか結果を残せていない。発破をかける意味でも同タイプの巨漢大砲、内藤鵬(日本航空石川高)の獲得もあり得る。シンプルなフォームで雄大な放物線を描く打球を飛ばすさまは、まさにおかわり君2世だ。

山川の後を打つ5番打者候補として、立教大の山田健太を獲得しても面白い。大学では1年時から4番として活躍しており、長打力が魅力の選手。現在は二塁を守っているが、中村の後継三塁手として大阪桐蔭の後輩を獲得するのもありだろう。

3.即戦力の先発投手
上位を野手で固め、3位あたりで即戦力の先発投手を狙いたい。東京ガスの益田武尚、富士大の金村尚真あたりの上位候補が残っていたら迷わず指名したいところだ。他にも沖縄大の仲地礼亜、明星大の松井颯ら、西武得意の掘り出し物指名もあるかもしれない。

リーグトップの118本塁打放ちながら、リーグ5位の464得点だった今年の西武打線。4番・山川に依存しすぎている打線のテコ入れのためにも、上位指名は野手中心となるだろう。松井稼頭央ヘッドコーチの監督就任が有力視される中、どのようなチームを創り上げていくのか。ドラフト会議から注目だ。

※表の年齢は2022年12月31日時点
※育成選手、引退及び退団が発表された選手は含まず(10月7日時点)

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