中島宏之は1923安打、大島洋平、松田宣浩が続く
プロ野球の2022年シーズンも残すところ1カ月となった。この時期になると、優勝争いとともにタイトル争いやFAの動向まで様々な情報が飛び交う。節目の記録や大台が目前に迫っている選手にとっても達成に向けてラストスパートをかける時期となる。
名球会入りの条件である通算2000安打は2021年9月4日に栗山巧(西武)が達成したが、今季は達成者が出ていない。
NPBのみで見ると、球界最年長の45歳・福留孝介(中日)が1952安打と最も近い位置にいるが、今季はわずか1安打。引退と背中合わせの年齢だけに2000安打は厳しい状況だが、MLBの498安打を合わせると歴代15位の日米通算2450安打をマークしている。
PL学園高時代にドラフトで7球団競合した末に当たりくじを引いた近鉄入りを拒否して日本生命に進み、3年後に逆指名で中日入団したレジェンド。勝負事に「タラレバ」は禁物とはいえ、もし近鉄に入団していれば、社会人で過ごした3年で何本の安打を放っていただろうかと想像したくなる。歴代4位・王貞治の2786安打を超えていた可能性もあるだろう。
現在、2000安打に最も迫っているのは中島宏之(巨人)だ。伊丹北高から西武入りして米球界を経てオリックス、巨人とわたり歩き、プロ22年目。海外FA権を行使してアスレチックス入りしたものの、2年間で一度もメジャーに昇格できなかったため、通算安打数はNPBのみの1923本となっている。あと77安打で大台に届く計算だ。
ちなみに本塁打は209本、打点は994をマークしており、節目の1000打点にもあと6。年々出番は減ってきているが、ここまで来たら2000安打&1000打点は是が非でも到達したいだろう。
中島に続くのは1864安打の大島洋平(中日)、1831安打の松田宣浩(ソフトバンク)の2人。松田は出場機会が減っているが、大島は今季もリーグ2位の打率.322をマークするなど衰えを見せていないだけに、次期2000安打達成者の有力候補と言える。
また、青木宣親(ヤクルト)は歴代6位の日米通算2645安打を放っているが、NPBのみでも1871安打。40歳の今季も健在ぶりを示しており、メジャー経験者としては松井稼頭央と中村紀洋に続いて史上3人目となる「NPBでも日米通算でも2000安打」を達成する可能性も十分だ。