阪神・青柳晃洋は村山実以来56年ぶり快挙へ
プロ野球のシーズンも終盤に入り、優勝争いとともに気になるのがタイトル争いだ。最多勝争いではセ・パ両リーグとも前年のタイトルホルダーがトップを走っている。
阪神・青柳晃洋は20試合に登板して12勝3敗、防御率1.61。勝率.800も含めていずれもリーグトップで、投手3冠も見えてきた。昨季は最多勝(13勝)と最高勝率(.684)の2冠に輝いており、今やリーグを代表する投手の一人となっている。
では、セ・リーグで2年最多勝に輝いた投手は過去にどれくらいいるのだろうか。一覧が下の表だ。
1957年に28勝、1958年に31勝を挙げた金田正一(国鉄)から2017年に17勝、2018年に15勝を挙げた菅野智之(巨人)まで11人いる。阪神では、「2代目ミスタータイガース」村山実が1965年に25勝、1966年に24勝でタイトルを獲得しており、青柳が今季も最多勝を獲れば56年ぶりの快挙だ。
ほかにも、「権藤、権藤、雨、権藤」と言われるほど連投に次ぐ連投でチームに貢献した権藤博(中日)は1961年に35勝、1962年に30勝。「カミソリシュート」の平松政次(大洋)は1970年に25勝、1971年に17勝を挙げた。
江川卓(巨人)はプロ2年目の1980年に16勝、1981年に20勝。遠藤一彦(大洋)は1983年に18勝、1984年に17勝でタイトルに輝いた。
「平成の大エース」と呼ばれた斎藤雅樹(巨人)は計5度の最多勝を獲得しており、2年連続も2度ある。1989年、1990年に連続20勝、1995年に18勝、1996年に16勝を挙げ、通算180勝をマークした。
山本昌広(中日) は1993年に17勝、1994年に19勝を挙げ、50歳まで現役でプレー。セス・グライシンガーはヤクルト時代の2007年に16勝、巨人に移籍した2008年に17勝をマークし、2球団で最多勝に輝いた。今季限りの引退を表明した西武の内海哲也も巨人時代の2011年に18勝、2012年に15勝でタイトルを獲得している。
好成績を残せば他球団から研究されるにもかかわらず、2年連続でタイトルを獲得するのはずば抜けた実力と努力の賜物だろう。青柳が村山以来の快挙を達成するか注目される。