朗希-松川バッテリーで江夏の記録に並べるか
日本野球機構は6日、『マイナビオールスターゲーム2022』のファン投票の最終結果を発表。ロッテからは佐々木朗希(先発投手)、松川虎生(捕手)、ブランドン・レアード(指名打者)が、1位選出された。3選手がファン投票で選ばれたのは、2010年の里崎智也(捕手)、金泰均(一塁)、井口資仁(二塁)以来、球団としては12年ぶりの快挙となった。
先発部門で1位に選ばれた佐々木は会見で「選んでいただいてすごく光栄ですし、まさか自分がという気持ちです。選んでいただいた方々にピッチングで感謝の気持ちを伝えて、その中で自分の持っているパフォーマンスを最大限発揮できるように頑張りたいと思っています」と喜びを口にした。
夢の球宴で佐々木に期待されるパフォーマンスとなると、1971年に江夏豊(阪神)が達成した9連続奪三振だろう。この年、江夏は球宴前まで6勝9敗と、思ったような成績を残せていなかった。それでもファン投票で選ばれた左腕は、同僚の田淵幸一とのバッテリーで第1戦(西宮)に先発。パ・リーグの1番打者・有藤通世から空振り三振を奪うと、後続の8人からも三振を奪い、前人未到の大記録を達成した。
この記録に迫ったのが、1984年の江川卓(巨人)。第3戦(ナゴヤ)の4回表から2番手として登板すると、学生時代からのライバル、中尾孝義(中日)とのバッテリーで、6回表二死まで8者連続奪三振を記録。9人目の大石大二郎(近鉄)も2ストライクまで追い込み、9連続奪三振への期待も高まったが、大石が必死にバットに当て二ゴロとなり、江夏に並ぶことはできなかった。
プロ3年目を迎えた佐々木は、4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)でプロ野球史上16人目の完全試合を達成。同時に日本記録となる13者連続奪三振、日本タイ記録となる1試合19奪三振も達成する驚愕の投球だった。オールスターでもこの時のピッチングの再現への期待は否が応でも高まる。
松川とのあうんの呼吸で“昭和の怪物”超え、そして江夏の記録に並ぶ怪投を披露することができるか注目だ。