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パ・リーグ球団別週間MVP 楽天・浅村とオリックス・吉田正が本領発揮 ソフトバンクはドラ4野村勇が大活躍

2022 4/25 17:00SPAIA編集部
パ・リーグ週間MVPインフォグラフィック,ⒸSPAIA
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楽天・浅村栄斗がダントツの貢献度

先週のパ・リーグを振り返ると、首位の楽天が週末の西武との3連戦で今季初のカード負け越しとなったが、週間では3勝3敗の5分にまとめ首位をキープした。楽天に勝ち越した西武が4勝1敗と好調で3位に浮上。19日に右足の故障で離脱していた山川穂高が復帰し、打線が活発化したのが大きいだろう。楽天とソフトバンクの2強に食い込んでいけるか注目だ。

ここからは先週のパ・リーグ野手陣の活躍を見ていきたい。SPAIAでは4月19日から4月24日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

パ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


楽天は浅村栄斗が絶好調だった。6試合中4試合でマルチ安打、うち2試合で猛打賞、週間打率.579(19打数11安打)、3本塁打、10打点の大活躍。wRAAも9.5を記録し、2位に大差をつけての12球団No.1だった。シーズン打率もこの1週間で.250→.338と爆上げし、リーグ3位にランクイン。ついに主砲がお目覚めだ。

ドラ4ルーキーが大活躍、昨季の首位打者が復調気配

2位ソフトバンクではドラ4ルーキーの野村勇が大爆発。21日オリックス戦でプロ初本塁打を放つなど、スタメンで出場した3試合全てでマルチ安打。wRAAも5.8をマークした。24日の日本ハム戦では、球団新人としては1994年の小久保裕紀以来となる1試合2本塁打を放ち、チームを5カードぶりのカード勝ち越しに導いている。

西武ではベテラン金子侑司がwRAA2.5でチームトップ。今季は開幕一軍入りするも、ここまで代走、守備固めでの出場のみだったが、19日ロッテ戦で初スタメン。この日は無安打に終わったが、その後4試合でもスタメンで起用され、全試合で安打を放ち、チームの好調を支えた。

4位のオリックスでは、昨年の首位打者・吉田正尚がようやく本来の力を発揮し始めた。20日のソフトバンク戦では全4打席で出塁を果たすと、翌21日は2点ビハインドの九回、同点に追いつく2点タイムリーを放ち、チームの逆転勝ちを呼び込んだ。さらに24日のロッテ戦では、前回対戦で3三振を喫した佐々木朗希から2打数2安打でリベンジ。wRAAもチームトップの3.9を記録した。

2試合連続ノーヒットノーラン防いだ菅野剛士

ロッテでは菅野剛士がチームトップのwRAA 1.7をマークした。西武との2連戦でチームは2試合連続1安打に終わったが、いずれのヒットも菅野が放ったもので一矢を報いた。また、22日のオリックス戦でも二回の先頭バッターで一塁線を破る二塁打で出塁すると、佐藤都志也の犠牲フライで先制のホームを踏み、チームの連敗ストップに貢献した。

日本ハムでは近藤健介が好調をキープ。21日の楽天戦で今季初本塁打を含む2安打を放つと、翌22日のソフトバンク戦でも、1番バッターとして3打数3安打、1四球、1本塁打で全打席出塁し、その全てが得点につながる大活躍。今季チーム最多となる12得点大勝の立役者となった。

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