高卒3年目・奥川恭伸が本拠地開幕投手に抜擢

昨年日本一に輝いたヤクルトは、昨季優勝争いを繰り広げた阪神との開幕3連戦に3連勝と、幸先の良いスタートを切った。今日からは本拠地・神宮で巨人を迎え撃つ。
その先陣を切るのは奥川恭伸。2年目の昨季は18試合に登板して9勝4敗、防御率3.26。54.1回連続無四球、9試合連続QS(6回以上自責点3以下)をマークするなど安定感抜群の投球で、球団20年ぶりの日本一に大きく貢献した。
巨人戦は2戦2勝、防御率2.77。13イニングで12奪三振、無四球と相性は良い。ただし、主砲・岡本和真には打率.667(6打数4安打)と相性が悪かった。開幕から3試合連続安打、3戦目には今季1号も放っており、今日の対戦でも細心の注意を払いたいところだ。
オープン戦では、3試合に登板して計12イニングを投げて2失点。9三振を奪う一方で、与えた四球はわずか1つと抜群の制球力は健在だ。昨年はチーム方針で登板間隔を調整されながらも、1年間通して一軍でプレーした。この経験を糧に、エースとしての期待もかかる3年目右腕はどのような進化を見せるのか、その投球に注目だ。
自身初の2ケタ勝利目指す戸郷翔征
一方、巨人の先発は戸郷翔征。3年目の昨季は前半戦で8勝をマークするも、後半失速し、最終的に9勝に終わった。ただ、2ケタ勝利こそならなかったが、自身初の規定投球回に到達し、成長の跡を見せた。
さらなる進化が期待された今季だったが、不振でキャンプ後に2軍降格。ファームでの調整を余儀なくされた。しかし、ローテーション入りが確実視されていた山口俊がオープン戦不振でファームに合流。戸郷に挽回のチャンスが巡ってきた。21日のオープン戦最終戦で先発の機会をつかみ、楽天打線相手に4回1安打1失点と好投。開幕ローテに滑り込んだ。
ヤクルト戦は昨季4試合に登板して1勝1敗、防御率5.32と相性はイマイチ。特に、村上宗隆(打率.500、1本塁打)とサンタナ(同.625、2本)の左右の大砲に打ちこまれていただけに、この2人への対策は必須だろう。
今季は自身初の2ケタ勝利、そして先発ローテの軸としての働きが求められる。まずは王者ヤクルト相手に、昨年の雪辱果たす意地の投球を期待したい。
その他の試合の予告先発は以下の通り。
【セ・リーグ】
中日・小笠原慎之介-DeNA・F.ロメロ(バンテリンドーム)
広島・九里亜蓮-阪神・西勇輝(マツダスタジアム)
【パ・リーグ】
日本ハム・上沢直之-西武・佐藤隼輔(札幌ドーム)
ロッテ・E.ロメロ-ソフトバンク・石川柊太(ZOZOマリン)
オリックス・田嶋大樹-楽天・田中将大(京セラドーム大阪)
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