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ロッテ平沢大河、初開幕スタメンも攻守で課題露呈…レギュラー獲得へ追求したいプレーの質

2022 3/29 11:00浜田哲男
千葉ロッテマリーンズの平沢大河,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

早くも課題が浮き彫りに

オープン戦で打率.333、出塁率.463をマークし、プロ入り7年目にして初の開幕スタメンに名を連ねたロッテの平沢大河。ここ2年間は1軍の試合に出場することすらできなかったが、今後レギュラーをつかむための第一段階はなんとかクリアした形だ。

高校時代から注目される非凡な打撃センスは、首脳陣や多くのファンが期待して止まないところだが、まだまだそのポテンシャルは発揮できていない。開幕して2試合を戦い、早くも攻守両面で課題が散見された。レギュラー獲りに向けた激しいチーム内競争はこれからも続いていく。

基本的なプレーでのミスが目立つ

開幕して2試合とも三塁・9番でスタメン出場した平沢。開幕戦ではそれまで好投を見せていた楽天・則本昴大から四球を選ぶと、それをきっかけに打線がつながり、中村奨吾の適時打で先制のホームを踏んだ。

2戦目となった3月27日の楽天戦でも、1打席目に9球粘った末に四球で出塁すると、二盗に成功。その後、中村の適時打で生還し、2試合連続で先制のホームを踏んだ。1軍でキャリア最多となる112試合に出場した2018年は、打率.213ながら13.6%の四球率をマークするなど選球眼に優れていたが、早速その能力を垣間見せている形だ。

しかし、開幕戦では三塁への強い打球を捕り損ねたり、2戦目では犠打を2度失敗するなど基本的なプレーでのミスが目立つ。開幕スタメンこそ果たしたものの、平沢が今後生き残っていくためには、こうした基本的なプレーはほぼ確実にこなしていかなければならない。内野の複数ポジション、さらにはいざとなれば外野も守れるユーティリティー性は貴重だが、それ以前の問題として基本的なプレーをこなせなければ、チーム内のひしめくライバルたちが試合に出ることになる。

打撃面での活躍を期待

開幕後まだ安打は出ていないものの、以前よりも少しバットを寝かせる構えにしていることでバットがスムーズに出てきており、ボールを「点」ではなく「線」でとらえられる確率、ボールにコンタクトできる確率が上がっているように見える。

開幕前の対外練習試合やオープン戦では、左中間に強く伸びのある打球を放つ場面も見られた。来た球を長い時間見極められていることの証左だろう。出塁率も大事だが、チャンスメイクで上位打線にまわすだけでなく、状況によっては走者を返す役割も求められるわけで、際どい球を積極的に打っていく姿勢も必要だ。

ロッテでは荻野貴司やレオネス・マーティン、ブランドン・レアード以外、打撃面で際立つ数字を残していないがゆえ、ある程度打てばそれだけでも絶好のアピールになる。走攻守すべての面での働きが求められるのは当然だが、特に打撃面でインパクトある活躍を期待したい。

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