「大人の投球」覚えた藤浪はオープン戦防御率2.81
いよいよ2022年のプロ野球が開幕する。京セラドーム大阪に昨年日本一のヤクルトを迎える阪神は、開幕投手に決定していた青柳晃洋が新型コロナウイルス陽性と判定されたため、2戦目に先発予定だった藤浪晋太郎が繰り上がりで2年連続の大役に決定。近年低迷が続き、プロ10年目を迎える右腕にとっては、今季を占う上で極めて重要な一戦となる。
昨季は主に中継ぎで21試合に登板して3勝3敗4ホールド、防御率5.21。ここ3年で計4勝しか挙げておらず、今季は野球人生の正念場だ。
オフには巨人のエース菅野智之と自主トレし、自ら先発を志願して今春キャンプに臨んだ。オープン戦では4試合に登板して防御率2.81。16回で19三振を奪っており、6四球で与四球率も3.38と昨年まで苦しんだ制球難は解消されつつある。右腕を脱力して前で振ることを心掛けることで力みがなくなり、変化球を効果的に使う「大人の投球」を覚えたと言えるかも知れない。
ヤクルト戦は昨季1勝を挙げており、与四球率8.31と制球に苦しみながらも防御率2.77の数字を残した。実はプロ通算54勝のうち12勝を稼いでいる「お得意様」なのだ。昨年王者とはいえ、オープン戦では調子が上がらず最下位に低迷したヤクルトを開幕戦で封じ込めば、チームも藤浪自身も勢いに乗れるだろう。