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巨人投手の通算勝利数ランキング、121勝の菅野智之は歴代何位?

2023 10/13 06:05SPAIA編集部
巨人の菅野智之,ⒸSPAIA
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2023年は4勝に終わった菅野智之

2年連続4位に終わり、原辰徳監督が退任して阿部慎之助新監督が就任した巨人。リーグ5位のチーム防御率3.39だったことからも、2024年に向けて投手陣の整備は課題のひとつだ。

2023年は戸郷翔征が12勝、山﨑伊織が10勝したものの、菅野智之は4勝8敗に終わった。プロ11年で積み上げた白星は121。34歳となり、ベテランと呼ばれる年齢に近付いてきただけに、2024年は捲土重来を期すシーズンとなる。

プロ11年間で8度の2桁勝利を挙げ、最多勝3度、最優秀防御率4度、最多奪三振2度、最高勝率1度の輝かしい実績は色褪せない。通算252試合登板で121勝71敗、防御率2.50。現代の日本球界を代表する右腕の一人であることに異論の余地はないだろう。

ただ、それでも多くの名投手を輩出してきた巨人の歴史上では、121勝は歴代14位に過ぎない。改めて通算勝利数を振り返ってみよう。

トップは221勝の別所毅彦

巨人の通算勝利数歴代20傑が下の表だ。

巨人の通算勝利数ランキング


歴代トップは別所毅彦の221勝。滝川中時代に甲子園で左肘を骨折しても投げ続けた伝説の右腕は、南海時代に1度、巨人に移籍後に2度の最多勝に輝くなど、NPB歴代5位の通算310勝を挙げた。

2位は209勝の中尾碩志。戦前から戦後にかけて活躍した左腕で、1948年には27勝、防御率1.84で二冠に輝いた。

3位は「悪太郎」堀内恒夫の203勝。甲府商高から入団1年目の1965年に開幕13連勝を記録するなど16勝を挙げて最優秀防御率、最高勝率、沢村賞、新人王に輝いた。1972年に26勝で最多勝のタイトルを獲得し、引退後の2004、2005年には監督も務めた。

4位は199勝のヴィクトル・スタルヒン。ロシア生まれの長身右腕は、1939年に現在もNPB記録の42勝でタイトルを獲得するなど5度の最多勝に輝いた。戦後は太陽や大映、高橋などでプレーし、通算303勝を挙げている。

5位は183勝の藤本英雄。1943年に34勝でタイトルを獲得し、1947年に1年だけ在籍した中日時代の17勝も合わせて通算200勝をマークした。

斎藤雅樹、桑田真澄、槙原寛己の「3本柱」は6、7、8位

6位は180勝の斎藤雅樹。サイドハンドから内外角に投げ分ける投球で1989、90年に2年連続20勝をマークするなど5度の最多勝、3度の最優秀防御率、3度の最高勝率、1度の最多奪三振に輝いた。沢村賞も最多タイの3度受賞している。

7位は桑田真澄の173勝。PL学園高時代に甲子園を沸かせ、巨人でも最優秀防御率のタイトルを2度獲得したが、意外に最多勝は獲っていない。現在は巨人の投手チーフコーチを務めている。

8位は159勝の槙原寛己。斎藤、桑田とともに3本柱を形成し、1994年5月の広島戦では完全試合を達成した。ロッテの佐々木朗希が完全試合を達成して再び脚光を浴びた。

9位は141勝の城之内邦雄。右のサイドスローで1年目から24勝を挙げて新人王に輝くなど、7年連続2桁勝利を挙げた。

10位は江川卓の135勝。作新学院高時代から「怪物」と騒がれ、ドラフトで阪神に指名されながら小林繁との電撃トレードで巨人入りすると、2年目の1980年から2年連続最多勝に輝くなど、在籍9年で135勝をマークした。

上原浩治は日米通算100勝100セーブ100ホールド

11位は2022年に引退した内海哲也の133勝。12位が129勝の大友工、13位が126勝の西本聖、14位が121勝の菅野、119勝で後に監督も務めた藤田元司が15位で続く。

16位は上原浩治。1年目から20勝を挙げて最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振、沢村賞、新人王などタイトルを総なめにし、メジャーでも活躍した。巨人では112勝だが、日米通算では134勝93敗128セーブ104ホールドをマークした。

17位が110勝の高橋一三、18位は96勝の加藤初、19位は83勝の渡辺秀武、20位は80勝の新浦寿夫となっている。菅野はどこまで白星を積み上げることができるか。まずは2024年の巻き返しが期待される。

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