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西武・隅田知一郎、佐藤隼輔、古賀悠斗の新人トリオが一軍キャンプスタート

2022 1/21 19:30SPAIA編集部
辻発彦監督ⒸSPAIA
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期待のドラフト上位3選手

西武の全体会議が21日に行われ、辻発彦監督やコーチ陣、渡辺久信GM、奥村剛球団社長らが出席した。

昨季は42年ぶり最下位に沈んだだけに、現場とフロントが一体となって優勝を目指すための方向性を確認。春季キャンプのA班(一軍=宮崎・南郷)とB班(二軍=高知・春野)の振り分けについても話し合われ、おおまかなメンバーが決まった。

昨秋ドラフトで4球団競合した隅田知一郎(西日本工業大)、同2位・佐藤隼輔(筑波大)、同3位・古賀悠斗(中央大)のルーキー3人はA班入りが決定。隅田と佐藤はチームに不足している左腕として即戦力の期待がかかる。

辻監督は「力のある投手2人なので飛ばしすぎないといいが、競争してほしい」とケガが心配な様子。隅田は1年目から2桁勝利を目標に掲げ、佐藤は隅田に対してライバル意識を隠そうとしない。力のある新人左腕2人が切磋琢磨すれば、他の投手にも好影響を及ぼすだろう。3選手のコメントは以下の通り。

隅田知一郎
「戦力としてみていただいているんだなと感じました。開幕一軍というのが今年の目標のひとつなので、まずはキャンプで自分らしさをアピールできるように頑張りたいと思います。新人合同自主トレもあと1週間ですが、もう少し強度を上げた練習をして、2月1日からしっかりついていけるようにやっていきたいと思います」

佐藤隼輔
「開幕一軍を目標にしているので、キャンプがA班というのは嬉しいことであるとともに、ここからもう一回頑張ろうと身が引き締まる思いです。今まで活躍されてきた一軍投手の方々に負けないような力強い球を投げてアピールしていきたいですが、ケガだけはしないように、しっかりケアもしていきたいと思います」

古賀悠斗
「率直に嬉しいです。入団会見で『一年目から勝負』と書きましたが、まさにその勝負の場がA班のキャンプだと思うので、全力でアピールしたいと思います。また捕手陣は元気がいいと聞いているので、新人らしくフレッシュに声出しも頑張りたいです。これまで一軍の投手の方とはお話が出来ていないので、しっかりコミュニケーションをとっていきたいですし、僕のセールスポイントである肩もアピールできればと思います。まずは気後れしないように、2月1日からA班でやるんだという強い気持ちを持って、残りの新人合同自主トレを頑張っていきたいと思います」

延長12回制で四球減らす対策も

また、2020年ドラフト6位で昨季32試合に出場したブランドンもA班入り。「キャンプが近づいてきており、いよいよ始まるな、という気持ちです。昨年もA班でのキャンプインを経験させていただきましたが、今年も特別に意識しすぎることなく、スタートから自分の良さを出していけたらと思います。特にバッティングをアピールしたいです」とコメントした。

逆に昨年10月に右足を手術した平良海馬、1月の自主トレ中に新型コロナに感染した内海哲也投手兼任コーチはB班スタートが濃厚となった。辻監督は「(内海は)どこまで回復してるか分からないし、難しいかも知れない。平良はいないと困る投手なんで焦らせたくない。ゆっくりさせようかなという気でいる」と説明した。

昨季は9回打ち切りだったが、今季は延長12回制で行われるため、戦い方も変わる。指揮官は「12回を考えると投手起用も難しいし、延長で打席が回ってくると考えたら守備固めも早々には使えない」とスペシャリストの重要性を説いている。

さらに昨季はチーム全体で12球団ワーストの597四球を与えたことにも言及。「豊田清コーチとも話したが、12回だと無駄な四球は不利になるので、球数は少なく抑えられた方がいい。怖がらずに攻め込む、投げ込むこと。いいカウントを作れるように練習するしかない」と対策を練る。

2022年のチームスローガンは「Change UP!」。「大きく変化をつける」という意味だが、辻監督は「まず監督、コーチが変わっていく。チームが勝つために選手ともコミュニケーションを取りながら模索していく。我々も変わらないといけない」と自らに言い聞かせるように話した。

その上で「昨年最下位に沈んだ悔しさは全員が持っている。ケガで不本意なシーズンを送った選手もいるし、今年にかける意気込みは大きいと期待している。目標はひとつ。優勝に向かって、全員が集中してやることが好結果につながると思う」と3年ぶりのペナント奪回を誓った。

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