ヤクルト村上宗隆は主砲の働き
プロ野球のペナントレースも大詰めを迎えた。先週はセ・リーグ首位のヤクルトが巨人、阪神6連戦を5勝1敗。3位・巨人を蹴落とし、2位・阪神にも3ゲーム差をつけて、優勝マジック9とした。
SPAIAでは10月5日から10日まで各球団のwRAAトップ選手を集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
ヤクルトは主砲・村上宗隆がwRAA3.7でトップ。本塁打は9月26日の中日戦で38号を放って以来遠ざかっているものの、3-0で勝利した6日の巨人戦ではダメ押しのタイムリー二塁打、4-1で快勝した8日の阪神戦でも高橋遥人から放った先制二塁打を含む3安打をマークするなど要所で4番らしい打撃を見せた。
今週もマジック減らしにどこまで貢献できるか。久々のアーチ、さらに自身初の40号到達も期待される。
阪神・大山悠輔は打率.417、3本塁打
先週は3勝3敗と星を伸ばせなかった阪神は、4番・大山悠輔がwRAA6.5でトップ。ルーキー佐藤輝明の不振と反比例するかのように調子を上げており、9月29日の広島戦以来11試合連続安打を継続中だ。
特に先週は24打数10安打で打率.417、3本塁打と大暴れ。2-1で競り勝った9日のヤクルト戦では高橋奎二から先制タイムリーを放ち、首位チーム撃破に貢献した。
先週は6戦全敗だった巨人のトップは丸佳浩でwRAA3.3。10日の広島戦では20号ソロを含む3安打と、元気のない打線の中で気を吐いた。勝利には結びつかなったが、クライマックスシリーズも視野に入れると、丸の好調ぶりは頼りになりそうだ。
坂倉将吾は打率.631で首位打者返り咲き
先週のwRAAが12球団トップだったのは広島の坂倉将吾で7.4。19打数12安打で打率.631をマークした。9月26日のDeNA戦から13試合連続安打を継続して打率.323で首位打者に返り咲いており、チームも5連勝中だけに貢献度は極めて高い。
中日はビシエドがwRAA1.3でトップ。先週は24打数8安打で打率.333、1本塁打だった。ただチームは2勝4敗で、最下位DeNAと0.5差の5位。来季以降も見据えると、打線のより一層の奮起が求められる。
DeNAは桑原将志がwRAA4.3でトップだった。先週は19打数7安打で打率.368、1本塁打。プロ10年目の28歳がリードオフマンとして重要な役割を果たしている。
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