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ヤクルトのドラフト補強ポイント、1位は次世代の先発候補か? ”ポスト山田哲人”の指名も

2021 10/8 11:00勝田聡
現東京ヤクルトスワローズ監督の高津臣吾,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

次世代の先発投手の強化が必要

ヤクルトは昨シーズンの最下位から大躍進を遂げ、今シーズンは優勝争いを繰り広げている。そんな激闘の最中、2021年のドラフト会議が10月11日に迫ってきた。昨シーズンと比べ、投手、野手ともに選手層が充実してきた印象があるが、その実情はどうだろうか。現在のチームでどのようなポジションが不足しているのか年齢分布図をもとに確認してみたい。

先発投手,ⒸSPAIA


まず投手陣をみると、先発ではベテランの石川雅規、中堅どころの小川泰弘、若手の奥川恭伸と各世代に中心選手がいる。その他では高橋奎二が好投を続け、先発ローテーション入りを果たした。また高卒4年目の金久保優斗も成長を遂げ、前半戦で3勝を挙げている。

リリーフ投手,ⒸSPAIA


中継ぎ投手は抑えの石山泰稚が不振で守護神から外れるアクシデントがあったものの、マクガフが代役を務め、清水昇がセットアッパーに定着。今野龍太、星知弥、大西広樹などの投手も結果を残している。このように、今シーズンに関しては投手陣のやりくりがうまくいっている。しかし、来シーズン以降や数年後を考えるとまだまだ足りない。

特に先発投手が不足している。石川は大ベテランであり小川も31歳。次世代を含めた先発ローテーションを考えると、奥川、高橋の他にも軸となりうる投手が必要だ。左右にとらわれることなくドラフト上位で指名したい。

そして、心許ないのが中継ぎ左腕だ。今年は坂本光士郎が前半戦から踏ん張り、シーズン終盤からは田口麗斗が回しているが、通年で投げられる投手がほしい。

こういった事情を踏まえると、先発では将来の軸を目指すのであれば小園健太(市和歌山高)、来年再来年など直近の未来の軸としてなら廣畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)や隅田知一郎(西日本工業大)といった上位指名が確実視されている投手が候補となる。

また、左腕という観点で見ると、隅田以外では森翔平(三菱重工WEST)、山下輝(法政大)、黒原拓未(関学大)、渡邉一生(BBCスカイホークス)、石森大誠(火の国サラマンダーズ)らの名前が挙がってくる。

アマチュア時代は先発であってもプロ入り後に中継ぎへ転向する投手は多いため、現在の起用法にとらわれる必要はない。事実、坂本や中尾輝らもアマチュア時代は先発で起用されていた。

右打ちの内野手、左打ちの外野手が不足

捕手,ⒸSPAIA


捕手はベテランの嶋基宏、正捕手であり年齢的には中堅の中村悠平、そしてトッププロスペクトとも呼べる内山壮真とバランスがいい。他にも西田明央や古賀優大といった一軍経験がある選手が豊富ということもあり、今年のドラフトで指名する必要はなさそうだ。しかし、昨年から競争力を高める目的で行っている「育成指名」はありえるかもしれない。

内野手,ⒸSPAIA  外野手,ⒸSPAIA


山田哲人と村上宗隆という右左の軸が揃っている内野手には、右打者が山田より下の世代は1人もおらず、左打者は育成を含み10名と飽和状態。外野手はその逆で右打者に若い世代が偏っており、左打者では28歳の山崎晃大朗がもっとも若い。構成図からは右打ちの内野手、左打ちの外野手が補強ポイントと読み取ることができる。

右打ちの内野手では高校生の有薗直輝(千葉学芸高)、清水武蔵(国士舘高)。左打ちの外野手では丸山和郁(明治大)、渡部遼人(慶応大)、梶原昂希(神奈川大)、前川右京(智弁学園高)らが候補となる。

しかし、宮本丈、松本友、太田賢吾ら内野手の左打者は今シーズン一軍で外野の経験もある。内野から外野へのコンバートはヤクルトに限らず、珍しいことではない。そこまでを考えると指名の幅は大きく広がる。

右打ちの外野手で見ると、正木智也(慶応大)やブライト健太(上武大)といった選手も候補になるが上位指名が必須。投手陣の状況を考えると、やはり野手は中位・下位で獲得できそうな選手を指名することになりそうだ。

※表の年齢は2021年の満年齢
※育成選手、引退及び戦力外が発表された選手は含まず(10月6日時点)

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