広角打法でNPB史上54人目
西武・栗山巧外野手(38)が4日の楽天戦で通算2000安打を達成した。昨年11月に達成した巨人・坂本勇人に続き、NPB史上54人目。
38歳の誕生日だった前日3日に王手をかけた栗山は、この日は6番DHでスタメン出場。1打席目は中飛、2打席目は左飛に倒れ、6回の3打席目は中犠飛だったが、9回の第4打席に楽天・牧田和久からレフト前に記念すべき2000本目のヒットを放った。
敵地・楽天生命パークでの達成だったが、球場全体が祝福ムード一色。今季途中に巨人から楽天に移籍した元チームメートの炭谷銀仁朗と、長年ともに打線を引っ張ってきた同期入団の中村剛也から花束を受け取り、笑顔を見せた。
2004年9月24日の近鉄戦(大阪ドーム)でプロ初安打を放ってから17年。打率3割をマークしたのは2008年、2010年、2011年の3回のみだが、いぶし銀の打撃でコツコツと積み上げた。球団の生え抜き選手では初めての快挙。西武ひと筋20年目のベテランが、兵庫・育英高出身では通算317勝の大投手・鈴木啓示氏以来となる名球会入りの資格を得た。
打球方向を5分割したSPAIAのデータでは、ライト24%、右中間17%、センター23%、左中間19%、レフト17%と見事に広角に打ち分けていることが分かる(9月3日現在)。コースに逆らわない、名前通りの巧みなバットコントロールこそが栗山が長く活躍してきた最大の要因だろう。