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ウィーラーが首位打者を獲れば巨人助っ人で何人目?来日7年目の進化

2021 8/20 06:00SPAIA編集部
巨人のゼラス・ウィーラー,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

広角に打ち分けて打率.313

プロ野球の優勝争いがこれから佳境に入っていくが、ペナントの行方とともに気になるのがタイトル争い。セ・リーグの打率ランキングを見ると、トップを走る昨季の首位打者、DeNA・佐野恵太やオースティンらの下に見慣れない名前がいる。巨人のゼラス・ウィーラーだ。

楽天入りした2015年から昨季までの6年間で最高打率は2017年の.271。通算128本塁打を放っていることから分かるように、これまでは打率より一発長打が期待されていた右打者だが、今季は.313のハイアベレージを残している。

来日7年目に突入して日本野球にも順応したのだろう。打球方向を5分割したSPAIAのデータでは、レフトが23%、左中間が24%、センターが20%、右中間が17%、ライトが15%。レフト方向が多いとはいえ、右方向にも打ち返しており、よりコンパクトなスイングで広角に打てていることが分かる。

ウィーラーの打球方向データ

球団6位タイの22試合連続安打

今季はメジャー通算951安打、196本塁打のスイッチヒッター、ジャスティン・スモークとメジャー通算96本塁打の左打者、エリック・テームズが加入。ウィーラーは外国人枠に入れない可能性さえあった。

開幕直後には新型コロナウイルスの陽性反応が出たため4月5日に登録抹消。同23日に復帰したものの、合流が遅れていたスモークとテームズも4月27日に一軍登録された。しかし、テームズは初出場した試合で右アキレス腱を断裂して帰国。スモークは34試合に出場したが、コロナ禍で家族が来日できないことを理由に6月で退団した。

一方のウィーラーは復帰した4月24日の広島戦から17試合連続安打。離脱前の3月30日の中日戦から数えると、球団6位タイの22試合連続安打をマークした。

その後、勢いが衰え、後半戦は5試合で計17打数4安打と数字を落としているが、それでも打率3割をキープしている。

助っ人首位打者はクロマティとラミレスのみ

1950年の2リーグ分立後、巨人で首位打者に輝いたのは11人。川上哲治、長嶋茂雄、王貞治、篠塚利夫、松井秀喜、坂本勇人らそうそうたる名前が並ぶ。

その中で外国人は2人。ウォーレン・クロマティとアレックス・ラミレスだ。クロマティは来日6年目の1989年に球団最高打率.378をマークしてタイトル獲得。ラミレスはヤクルト入りしてから来日9年目の2009年に打率.322で首位打者に輝いた。

両助っ人とも日本で長くプレーして順応し、日本の投手の配球にも慣れた結果、タイトルを獲得した。ウィーラーにも同様のことが言えるだろう。

巨人の助っ人で3人目となる首位打者(1リーグ時代には呉昌征も獲得)を狙うウィーラーは、陽気なキャラクターでムードメーカーでもある。4番・岡本和真のマークは今後きつくなることが予想されるだけに、原辰徳監督が掲げる「わっしょいベースボール」の下、逆転優勝に向けてウィーラーのバットと明るさにかかる期待は大きい。

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