多彩な変化球で凡打の山を築かせたい二保

リーグ再開初戦を落としたセ・リーグ首位の阪神は、14日の広島戦(京セラドーム大阪)に二保旭が先発する。7月に中谷将大との交換トレードでソフトバンクから移籍した右腕。阪神では先発1試合を含む2試合に登板して防御率5.14の成績を残しており、移籍後初勝利を狙う。
九州国際大付高から2008年育成2位でプロ入りして13年目。ソフトバンク時代は主に中継ぎとして起用され、2015年には44試合に登板して6勝5ホールドをマークした。
平均145.5キロのストレート以上に多用するのがシュート(ツーシーム)で、全体の約3割を占めている。他にもフォーク、スライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップと多彩な変化球で。凡打の山を築かせるのが持ち味だ。
中断期間も二軍戦やエキシビションマッチに登板し、調整は順調。5回無失点だった前回6日のオリックス戦から中7日のマウンドとなる。2005年以来16年ぶりの優勝に向け、絶対に連敗は避けたいだけに、二保がしっかり試合をつくることは絶対条件だ。
FA権取得した九里は自身初の2桁勝利狙う
一方、広島の先発は九里亜蓮。今季前半戦は新型コロナウイルスの陽性判定を受けて5月下旬に抹消されたこともあったが、計13試合に登板して7勝5敗、防御率3.33と好成績を収めている。昨季の新人王・森下暢仁(6勝)や前日13日に勝利投手となった大瀬良大地(4勝)を抑えて、チームの勝ち頭だ。
阪神戦は4月30日に登板して5回8安打4失点で負け投手となったが、昨季は1勝1敗、2019年は3勝1敗と、相性は悪くない。二保と同じく多彩な変化球を投げ分けて、的を絞らせない投球で打ち取りたい。
亜細亜大から入団8年目の今年7月には国内FA権を取得。チームの浮上のためにも、自身初の2桁勝利のためにも負けられない一戦だ。
その他の試合の予告先発は以下の通り。
【セ・リーグ】
巨人・C.C.メルセデス-中日・Y.ロドリゲス(東京ドーム)
DeNA・今永昇太-ヤクルト・奥川恭伸(新潟)
【パ・リーグ】
西武・今井達也-楽天・瀧中瞭太(メットライフドーム)
ロッテ・美馬学-オリックス・田嶋大樹(ZOZOマリン)
ソフトバンク・東浜巨-日本ハム・上沢直之(PayPayドーム)
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