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プロ野球名字ランキング、現役最多は鈴木姓、意外に多い石川姓

2021 7/6 06:00広尾晃
広島・鈴木誠也と楽天・鈴木大地ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

全国25位前後の石川姓がプロ野球では7位

日本の名字(姓)は約30万種類もあると言われる。調査によって少し違いがあるが、1位は佐藤、2位は鈴木、3位は高橋、4位田中、5位伊藤と言われる。現在のプロ野球ではどうなっているのか。現役選手の名前について調べてみた。

2021年7月3日現在、NPBでは12球団合わせて948人の選手が登録されている。このうち育成選手は131人、支配下選手は817人だ。

下表は現役選手の名字10傑。なお渡邉、渡邊、渡辺など「異体字」については同一とカウントした。また大和(前田大和)、銀次(赤見内銀次)などは登録名ではなく、本来の名字でカウントした。

NPB選手の名字ランキング


現役NPB選手で最も多いのは鈴木姓。続いて田中、3位は佐藤、高橋、5位は伊藤、中村となっている。ここまでは順番こそ違え、全国の名字ランキングと変わらないが、NPBの7位には石川が入っている。石川は全国では25位前後だから、現在のプロ野球に特に多い名字だと言えよう。上位の名字の顔ぶれを見ていこう。

1位:鈴木

鈴木姓の現役NPB選手


鈴木姓はイチロー(鈴木一朗)や鈴木啓示など、歴史に残る大選手を輩出しているが、現役も最多の13人。投手は若手が多い。

オリックスのK-鈴木は160㎞/h近い剛速球で中継ぎで活躍。中日の鈴木博志も中継ぎで2勝を挙げている。

野手陣は強力、侍ジャパンの4番当確と言われる鈴木誠也、リードオフマンで守備でも貢献する鈴木大地、さらに西武の俊足外野手の鈴木将平も今後期待できそうだ。

2位:田中

田中姓の現役NPB選手


田中姓は投手陣が充実。エース格は今季からNPBに復帰した田中将大、今季ワンポイント、セットアッパーとして安定感のある登板を続けるロッテの田中靖洋、巨人の中継ぎ田中豊樹、そしてトミー・ジョン手術明けで6月15日に育成選手から支配下選手へ移行したDeNAの左腕・田中健二朗も今後の活躍が期待される。

野手陣では広島の田中広輔、DeNAの田中俊太の兄弟が中心になりそうだ。楽天の田中和基は2018年に新人王を獲得したが最近はやや伸び悩み気味だ。

3位:佐藤

佐藤姓の現役NPB選手


佐藤姓は、今季超大物新人が入団した。近畿大学からドラフト1位で阪神入りした佐藤輝明は、オールスターにも選ばれリーグを代表するスラッガーに。外野を守ることが多いが、登録は内野手だ。

ロッテの佐藤都志也は、正捕手の田村龍弘が故障で戦線離脱したこともあり、一軍での出場が増えている。

投手陣は6人いるがうち3人は育成選手、一軍で活躍している投手はいない。

3位:髙橋

髙橋姓の現役NPB選手


髙橋姓の11人は全員支配下登録。巨人・髙橋優貴、西武・髙橋光成ら一線級の投手が多い。また野手でも中日で中軸を担う高橋周平がいる。

ソフトバンクのサブマリン・高橋礼は2019年の新人王で、一時期低迷していたが今季は中継ぎで活躍。また、広島には髙橋姓が3人もいる。

5位:伊藤

伊藤姓の現役NPB選手


阪神の伊藤将司、日本ハムの伊藤大海は、ともに2020年ドラフトで入団したルーキーながらローテーションを維持し、チームに貢献している。西武の伊藤翔は中継ぎ投手として2ホールドを上げている。

DeNAの伊藤光はオリックスでは正捕手として永年活躍。DeNAでもベテラン捕手として存在感を示している。その他の野手は一軍の試合には出場していない。

5位:中村

中村姓の現役NPB選手


中村姓は広島が3人、ソフトバンクも3人。野手陣に主力が多い。

捕手はヤクルト・中村悠平、今年一軍で出場機会を増やしている中村奨成。内野手はロッテの中軸を打つ中村奨吾、本塁打王6回の西武・中村剛也らがいる。

さらに外野にもソフトバンクのクリーンアップを打つしぶとい左打者・中村晃がいる。

7位:石川

石川姓の現役NPB選手


石川姓は各球団の主力級の投手が多い。ヤクルトの左腕、石川雅規は、現役最多の通算176勝、41歳の今季も3勝を積み上げ、200勝へ向けて歩みを続けている。ロッテの石川歩は通算65勝。技巧派の先発投手として活躍。ソフトバンクの石川柊太は育成上がりで二けた勝利2度の大型右腕。日本ハムの石川直也は救援投手として2019年は60試合に登板したが、2020年にトミー・ジョン手術をしてリハビリ中だ。

捕手の石川亮は控え捕手として活躍。石川昂弥は甲子園の優勝投手だがプロ入り後、内野に転向、一軍の試合にも出始めていたが、今年6月に左尺骨骨折で長期離脱している。

石川慎吾は日本ハムから巨人に移籍。代打での出場が多いが、勝負強い打者だ。

名字によって選手の個性が決まることはないはずだが、同姓の選手はどことなく共通点があるように見えるのが面白い。

なお、外国人選手では、日本ハムに内野手のロニー・ロドリゲス、投手のブライアン・ロドリゲス、中日の投手にジャリエル・ロドリゲス、ソフトバンクの育成投手にアンディ・ロドリゲスとロドリゲス姓が4人いるのが最多となっている。

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