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8連敗中の広島はエース大瀬良大地で連敗ストップなるか 西武は4連勝中の松本航に交流戦勝ち越し託す

2021 6/15 11:20SPAIA編集部
6月15日予告先発インフォグラフィック
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連敗ストップへ鯉のエースが先発

6月15日予告先発インフォグラフィック


広島が苦しんでいる。ここまで交流戦16試合を戦ってわずか2勝、2日の日本ハム戦に勝利して以来、引き分けを挟んで8連敗中だ。前日(14日)の試合でも、同点の5回にセンター羽月隆太郎の落球により決勝点を許し、西武に競り負けた。この悪い流れを断ち切るべく、エース大瀬良大地が本拠地マツダスタジアムのマウンドに上がる。

右腓腹筋の筋挫傷で約1か月離脱していた影響もあり、ここまで6試合に先発して2勝2敗、防御率2.89。怪我から復帰後は、3戦で未だ勝ち星なし。ただ、前回登板した8日のソフトバンク戦では7回99球を投げ、4安打8奪三振1失点の好投を見せており、調子は上向きだ。

各種成績を見ても、奪三振率6.51、与四球率1.21、被本塁打率0.72と投球内容自体も悪くない。制球力を示すK/BB(奪三振/与四球)も5.40で、ヤクルト小川泰弘(5.78)、中日・柳裕也(5.73)に匹敵する数字を残しており、リーグトップレベルの安定感を見せている。

ただし、対左打者の被打率.278が示すように、大瀬良は対左を苦手にしている傾向がある。西武打線には森友哉、呉念庭、スパンジェンバーグなど左の好打者が揃っているだけに、彼らの前にランナーをためないよう注意したい。

交流戦も残り2戦。気持ちよくリーグ戦に戻るためにも、エースに連敗ストップの期待がかかる。

交流戦勝ち越しへ松本航が先発

一方、西武の先発は松本航。ここまで8試合に先発して5勝2敗、防御率2.88。一時は不調により中継ぎに配置転換されていたが、5月8日のソフトバンク戦で先発に復帰。6回5安打無失点で今季2勝目を挙げると、そこから現在4連勝中だ。前回登板の8日DeNA戦では、5.2回121球を投げ、11安打を浴びながらも2失点にまとめる粘投で、白星を手にした。

松本の武器は力のあるストレートで、平均球速は145.2キロながら打者を押し込む球威がある。全体の投球の約6割をこの速球が占めており、文字通り投球の生命線となる球だ。また、被本塁打はわずかに4本で、被本塁打率が昨年の1.66から0.64に改善。今季の調子のよさがうかがえる。

極端なのが、左右打者別成績。対左は被打率.182に抑えている一方、右打者には.309と打たれている。右打者への決め球として使っているスライダーが被打率.316といま一つなのが要因だろう。菊池涼介、鈴木誠也ら主力の右打者をいかに抑えられるかがカギとなりそうだ。

チームは前夜の勝利で勝率5割復帰、交流戦も貯金1となった。連戦で救援陣は消耗気味なだけに、交流戦の勝ち越しは3年目右腕の出来にかかっている。

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