甲子園優勝投手が遂に覚醒か
今日29日メットライフドームで行われる西武-阪神の2回戦は、両チーム注目の若手投手対決となった。
西武の先発は2016年ドラフト1位の今井達也。作新学院高3年時に夏の甲子園を制した右腕が、5年目にして覚醒の兆しを見せている。7試合に先発し、2勝2敗、防御率は2.62。勝ち星こそついてきてないが、全ての試合で5回&100球以上を投じており、先発投手としての役割を全うしている。
昨季までは制球が定まらず、四球から崩れるのがパターンだったが、今季はその投球内容に変化がみられる。与四球率は6.04と相変わらずだが、被打率.194が示すように、最速159キロのストレートと多彩な変化球で打者を圧倒できるようになってきたのだ。
昨夜は8回までリードを奪うも、代役守護神のギャレットが佐藤輝明に決勝弾を浴び敗戦。勢いに乗る阪神打線と相対することになる。今季の投球スタイルが強力打線にも通用するのか、真価が問われる登板となりそうだ。
新人らしからぬ投球術で打者を翻弄
阪神の先発は、ドラフト2位ルーキーの伊藤将司。ここまで5試合に登板し、3勝1敗、防御率2.57と即戦力の期待に違わぬ活躍を続けている。前回登板(15日の巨人戦)では、6回9安打5失点でプロ初黒星を喫したが、3試合でHQS(7回以上自責点2以下)を記録するなど安定感は抜群だ。
今井とは違い、伊藤のストレートは常時140キロ前後だが、腕の振りが見づらいフォームで打者を翻弄。また、無四球試合こそないが、与四球率1.54と安定したコントロールで内外角に投げ分け、新人らしからぬ老獪なピッチングを見せている。
西武打線は昨日、青柳晃洋を打ち崩したように、ここ5試合平均で6得点と好調だ。新人離れした投球術を持つ左腕が、この打線を相手にどのようなピッチングを見せるのか楽しみだ。
その他の試合の予告先発は以下の通り。
日本ハム・バーヘイゲン-中日・梅津晃大(札幌ドーム)
楽天・田中将大-DeNA・濵口遥大(楽天生命パーク)
ロッテ・美馬学-広島・玉村昇悟(ZOZOマリン)
オリックス・田嶋大樹-ヤクルト・小川泰弘(京セラドーム大阪)
ソフトバンク・マルティネス-巨人・サンチェス(PayPayドーム)
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