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阪神・佐藤輝明は1年目から2桁打てるか?新人本塁打ランキング

2021 3/2 06:00SPAIA編集部
阪神・佐藤輝明ⒸSPAIA
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大山悠輔とクリーンアップ結成に期待膨らむ

阪神のドラフト1位・佐藤輝明(近畿大)が日増しに評価を高めている。

大学時代に近大の先輩にあたる二岡智宏(現巨人三軍監督)の関西学生リーグ記録を更新する14本塁打をマークしたスラッガー。昨秋ドラフトで4球団競合の末に地元の阪神入りすると、今春キャンプのフリー打撃でパワーを見せつけ、2月18日のDeNAとの練習試合では、中堅のスコアボードを越える特大のアーチをかけた。

阪神は優勝した1985年に掛布雅之が40本、岡田彰布が35本を放って以来、35年もの長きに渡って生え抜き選手の30本塁打がない。その間、2003、2005年にリーグ優勝を果たすなど優勝争いに絡んできたが、投手力中心の戦力編成が多かった。

そんな中、昨季28本塁打と大きく飛躍した右の大山悠輔に加え、左の佐藤が加入したことで、近い将来、1985年の第2次ダイナマイト打線を彷彿とさせる強力クリーンアップの誕生に期待が膨らむ。

とはいえ、佐藤はまだまだ粗削りな部分も残しており、経験不足の1年目から過度な期待は禁物だ。では、過去の生え抜きスラッガーの1年目の成績を振り返ってみよう。

田淵幸一は1年目に22本塁打、岡田彰布は18本塁打

法政大時代に東京六大学新記録(当時)の通算22本塁打をマークした田淵幸一は、阪神入団1年目の1969年に22本塁打。1975年には13年連続本塁打王を継続中だった王貞治を上回る43本塁打でタイトルに輝くなど、西武時代も含めて通算474本塁打を放った。

早稲田大時代に通算20本塁打を放ち、ドラフトで6球団競合の末に阪神入りした岡田彰布は、1年目の1980年に18本塁打をマーク。1985年には打率.342、35本塁打、101打点の好成績で優勝に貢献するなど、通算247本塁打を放ち、後に監督も務めた。

阪神の主な長距離打者の1年目本塁打数


田淵と岡田は1年目から活躍して新人王に輝いたが、他の生え抜きスラッガーがプロで活躍したのは入団して数年が経ってからだ。

後に3度の本塁打王に輝き「ミスタータイガース」と呼ばれた掛布雅之は、高卒1年目の1974年に3本塁打。1990年に28本塁打を放ち、後に「代打の神様」と呼ばれた八木裕は1年目の1987年は2本塁打しか打っていない。

東洋大時代に東都リーグで13本塁打を放ち、後に八木から「代打の神様」を継承した桧山進次郎は本塁打なし。東洋大時代にアトランタ五輪に出場し、2005年に29本塁打、147打点をマークした今岡誠(現ロッテヘッドコーチ)は2本塁打。大山もルーキーイヤーは7本塁打だった。

歴代1位は桑田武と清原和博の31本塁打

他球団を見渡すと上には上がいる。歴代1位は1959年の桑田武(大洋)と1986年の清原和博(西武)の31本塁打。特に清原は高卒ルーキーでの数字だから恐れ入る。

新人の本塁打ランキング


3位以下も29本の長嶋茂雄(巨人)、27本の豊田泰光(西鉄)、25本の村田修一(横浜)、23本の森徹(中日)とそうそうたる面々が続き、7位タイで22本の深見安博(西鉄)、田淵幸一、原辰徳(巨人)、石井浩郎(近鉄)が並ぶ。

慶応義塾大時代に通算23本塁打の新記録を樹立した高橋由伸(巨人)が1年目は19本、佐藤の前の関西学生記録保持者だった二岡智宏(巨人)は1年目に18本、明治大時代に通算18本塁打をマークした広沢克己(ヤクルト)も1年目に18本、田淵、富田勝とともに「法政三羽烏」と呼ばれた山本浩二(広島)が1年目は12本だった。

佐藤が本拠地として戦う甲子園はライトからレフトへ、左打者には逆風となる「浜風」が吹く。それでもやはり、1年目から2桁本塁打を期待したくなる魅力が佐藤にはある。岡田元監督や二岡先輩がマークした18本に届くような活躍ができれば万々歳と言えるだろう。

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