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ソフトバンク・モイネロ「ピンチに強いキューバ左腕」得点圏で被安打わずか3本

リバン・モイネロⒸゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

40ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手

2020年パ・リーグ:ホールドポイント数ランキングⒸSPAIA


2020年シーズン、パ・リーグ史上初の日本シリーズ4連覇を成し遂げたソフトバンク。その優勝の立役者として名前を挙げられる一人が、リリーフ左腕・モイネロだろう。

8回のマウンドを担うセットアッパーとして、短縮シーズンながら50試合に登板。40ホールドポイントを記録し、最優秀中継ぎ投手に輝いた。

2020年:球種別投球割合・被打率ⒸSPAIA


モイネロの持ち球は平均球速151.7キロの直球と、スライダー、チェンジアップ、カーブの4つだ。昨季は変化球の威力にいっそう磨きがかかり、3球種トータルで83打数8安打、被打率.096という驚異的な数字をマークした。なぜ、これほどの好成績を残せるのだろうか。

リーグ平均より高いボールゾーンスイング率

2020年:球種別ボールゾーンスイング率ⒸSPAIA


その要因として考えられるのが、打者にボール球を振らせていることだ。ボールゾーンではストライクゾーンに比べて打率や長打率が大幅に下がるため、バットを出させれば投手にとっては非常に有利となる。

昨季のモイネロのボールゾーンスイング率は、どの球種でもリーグ平均より5~6ポイントほど高くなっていた。来日1年目から優れた数値をマークしてきたが、持ち球すべてで平均を上回ったのは昨季が初めてだった。

2020年:得点圏有無別奪空振り率ⒸSPAIA


どの球種でもボール球を振らせることができれば、必然的に空振りも奪いやすくなる。特に昨季のモイネロは、得点圏に走者を背負った場面で高い奪空振り率をマークしていた。

彼のような「勝ちパターン」の投手は、僅差のリードや同点といった展開で登板するため、何よりも失点しないことが求められる。走者が二塁や三塁にいる時は弱い打球でもホームに生還する可能性があるので、バットに当てさせない投球が理想といえるだろう。

鉄壁と呼ぶにふさわしいピッチング

2020年:得点圏有無別被打率ⒸSPAIA


実際、昨季のモイネロはピンチの場面でもほとんど崩れることがなかった。得点圏で許した安打はわずかに3本のみで、1点差以内に限れば20打数1安打。相手チームの反撃をシャットアウトする、まさに鉄壁と呼ぶにふさわしいピッチングを見せた。

25歳にして球界屈指のリリーバーへと上りつめたモイネロ。オフは母国・キューバの国内リーグに参加せず休養に努めるなど、コンディション管理にも抜かりはない。チームをリーグ連覇と日本シリーズ5連覇に導くべく、今季も若き剛腕は勝利のバトンをつないでくれるはずだ。

※文章、表中の数字はすべて2020年シーズン終了時点


企画・監修:データスタジアム
執筆者:太田 健人

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