メジャー挑戦で日本人2人目のノーヒットノーランを記録
岩隈久志は1999年のドラフト5位で近鉄に入団。プロ3年目にローテーションへ定着すると、04年には自身初の最高勝率、最多勝に輝いた。その年のオフ、球界再編に伴って新規球団の楽天に加入。チームは苦戦を強いられる中、08年には21勝を挙げて沢村賞、MVPをはじめタイトルを総なめにした。
12年からはメジャーに挑戦し、15年には日本人2人目となるノーヒットノーランを記録した。その後は度重なる故障に悩まされ、19年に日本球界復帰。しかし2年間で一軍登板なしに終わり、日米通算170勝を積み上げた右腕が現役生活に別れを告げた。
2008年は200投球回をクリアし、打たれた本塁打は3本のみ。投高打低が顕著だった11・12年で多くの投手が優れた成績を残す中、それに引けを取らない数字だ。それぞれのチームで柱としての地位を築いてきた右腕が、ひときわ輝きを放ったシーズンだった。