野球と向き合うことがリフレッシュ
今年20年目のシーズンを迎える西武の栗山巧が21日、球団施設での自主トレ後オンライン取材に応じ、現在取り組んでいる練習や、キャンプ、シーズン開幕に向けての抱負を語った。
自主トレを「1年間戦える身体づくりと年間の大きな目標を現実的にとらえる準備期間」と位置付け、日々の練習に取り組んでいる。このオフは特にテーマを設定せず、無理しない中で強度を上げ、やろうとしていることがどこまで継続できるか、を意識しているという。
現在の充実度は「100%」と話す一方で、疲労もピークに達している。その要因の一つが練習スケジュールの変更だ。例年は不定期で休みを入れながら調整していたが、今年は6勤1休と規則正しいペースに。「キャンプは4勤とか5勤なので、6勤1休でやっといたら楽なんじゃないか」とその理由を語った。
オフの間も四六時中、野球のことを考えているという。「疲れますけど楽しいです」と根っからの野球小僧っぷりだが、2月1日から始まる春季キャンプについては「やることをしっかりやりながら、無理しないところは無理しないで。力を抜きながらいいキャンプを過ごせたらと思ってます」とベテランらしさも垣間見せた。
”強い速い打球を打つ”意識を継続
昨年はバッティングでチームを牽引した。打率.272はチーム1位、キャリアハイに並ぶ12本塁打を放ち、ISO(※).156はレギュラー定着後最高の数字を記録。シーズン終盤にはクリーンアップを務め、自身初の4番弾も放つなど長打力が光った。
昨年と変わらず今年も打撃のテーマは”強い速い打球を打つ”こと。自主トレでは「昨年やってきたこととほとんど一緒のことをやっている。(キャンプで)ピッチャーの実戦的な投球を見たときに、自分がこういう風に打ちたいとか、ここ直していかなあかんなとかがわかりやすいように、自分の打撃に対する理解を深めようとしている」。
球団生え抜き初の2000安打まで残り74本に迫っているが、「目の前にある打席で1本でも多くヒットを打ちたい、その積み重ねが2000本に近づいていくと思います」と特段意識はしていない。今は開幕に合わせてベストなパフォーマンスを出せるよう、準備を進めることにしか意識はないようだ。
圧倒的な練習量を礎に、プロ野球人生を築き上げてきた栗山も、今年の9月には38歳を迎える。
「力まないように、余計な力が入ると疲れやすくもなるし、怪我にもつながってくると思うので、その辺は力を抜きながら。100%の心構えを持って80%ぐらいの出来を継続できたら」
”球”道者とも言える姿勢で、20回目のシーズンに挑む。
※ISO(=長打率-打率):長打力を表す指標
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