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初の開幕スタメンを勝ち取るのは? DeNA・佐野恵太は4番確定、ソフトバンク・栗原陵矢、ヤクルト・塩見泰隆らもチャンス

2020 6/19 06:00勝田聡
(左から)ソフトバンク・栗原陵矢、DeNA・佐野恵太、ヤクルト・塩見泰隆
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ⒸSPAIA

DeNA・佐野は初の開幕スタメンで4番に!

開幕戦へ向け、すでに各チームの指揮官は開幕投手を発表している。正式な予告先発とは異なるが、よほどのアクシデントがない限り確定と見ていいだろう。

そんな中、DeNAのラミレス監督はスターティングラインナップも発表した。そのオーダーを見ると、2年連続本塁打王のネフタリ・ソトが2番に入り、オープン戦と練習試合で快音を響かせている新加入のタイラー・オースティンが、3番に起用される予定だ。

そして4番に座るのが、新主将の佐野恵太である。6月に入ってからの練習試合では不振を極めていたが、最後の最後であたりを見せ、昇り調子で開幕戦を迎えることができそうだ。佐野は大卒4年目にして初めての開幕スタメンを勝ち取った。昨シーズンまで4番を務めた筒香嘉智(レイズ)の後任となるが、その重責を果たすことができるか注目だ。

この佐野のように、新人や新外国人選手以外で初の開幕スタメンが期待される選手は、他にもいるだろうか。

セ・リーグでは塩見泰隆(ヤクルト)がそうだ。塩見は今年がプロ入り3年目だが、大卒社会人出身での入団だったこともあり、すでに27歳。ここまでの2年間、一軍では目立った成績を残すことができていない。

だが、二軍では2年連続で打率3割をマークし、OPSも1を超えている。ウラディミール・バレンティン(ソフトバンク)が退団し、ひとつ空いた外野のポジションを掴む絶好のチャンスとなる今シーズン。開幕スタメンを勝ち取り、勢いをつけたいところだろう。

リーグ連覇を目指す巨人で、このところ評価急上昇中なのが湯浅大だ。2017年ドラフト8位入団の湯浅は、ここまで一軍での出場経験はない。しかし6月に入ってからの練習試合では、2本塁打を記録。開幕前最後となった6月16日のロッテ戦でも、安打を放ち猛アピール。坂本勇人の状態にもよるが、大抜擢の可能性は十分にありそうだ。

日本ハムは渡邉、野村、宇佐見らが初の開幕スタメン候補

パ・リーグでは日本ハム勢が面白い。西川遥輝や大田泰示、近藤健介、中田翔といった上位打線はいつもの顔ぶれだが、それ以降は新顔が並ぶ可能性が大いにある。

多くの若手がいるなかで、開幕スタメンがほぼ確実な状況となっているのが渡邉諒だ。渡邉は昨シーズンから二塁のレギュラーに定着し132試合に出場したが、肉離れの影響で開幕は二軍スタートだった。今年が初の開幕スタメンのチャンスとなる。

クリスチャン・ビヤヌエバが虫垂炎の手術を受けたことで、レギュラーが白紙になった三塁のスタメン争いも面白い。横尾俊建を、初スタメンの可能性がある野村佑希と平沼翔太が追う展開だ。そのなかで野村は6月の練習試合で5試合に出場し3本塁打を放った。19歳の若武者を大抜擢しても不思議ではない。

捕手では宇佐見真吾も初の開幕スタメンとなりそうだ。6月12日の巨人戦では、菅野智之から本塁打も記録しており勢いもある。

3年ぶりのパ・リーグ制覇を狙うソフトバンクは、栗原陵矢が開幕スタメンを勝ち取りそうだ。捕手登録ながら一塁や外野もこなすバイプレイヤーの栗原。ベテランの内川聖一の二軍スタート、アルフレド・デスパイネ、ジュリスベル・グラシアルといったキューバ勢の不在でチャンスが巡ってきた。今シーズンの大ブレイク候補でもある。

パ・リーグ3連覇を目指す西武は外野の争いが激しい。その一角を狙うのが川越誠司だ。川越は投手として入団したが、プロ入り後に野手へ転向。大学時代は4番を務めており、もともと打撃力はある。昨冬のアジアウインターリーグでは、野手部門のMVPに輝き脚光を浴びた。今年もここまでの練習試合で結果を残しており、木村文紀、鈴木将平らとの争いの行方に注目だ。

今回取り上げた初めての開幕スタメン候補たちは、無事にその座を勝ち取り年間を通して結果を残すことができるだろうか。開幕戦で結果を出し、見事なスタートダッシュを決めることに期待したい。

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