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山本由伸、二木康太、森下暢仁…新たにエースナンバー「18」を背負う投手たち

2020 4/6 06:00青木スラッガー
オリックスの山本由伸と千葉ロッテの二木康太ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

山本由伸がエースナンバー18番へスピード出世

各球団には独自の背番号の歴史がある。ただ、18番に関しては球界全体共通で「エースナンバー」と認識されている。とりわけチームの中心的な先発右腕、あるいは将来的にそうなるポテンシャルを秘めた投手に与えられることが多い。

どのチームにとっても重要な番号ゆえ、つける選手が頻繁に変わる番号ではない。だが、今年は新たに3人の投手が18番を背負うことになった。それぞれがエースナンバーを継承した背景に注目してみたい。

まずは、パ・リーグを代表する右腕になりつつあるオリックスの山本由伸。2016年にドラフト4位でプロ入りし、2年目にセットアッパーとして台頭すると、3年目の昨季は先発転向していきなり最優秀防御率を獲得。オフに、昨季現役引退した岸田護・現二軍投手コーチの18番を受け継いでいる。

プロ野球では、野手のレギュラー格は1桁。主力投手は10番台や20番台の番号に収まるケースが多い。それ以上の大きな背番号でプロ入りした選手は、実績を残していくことで若い番号へと出世していくのだ。山本もプロ入り時は43番という大きな番号だったが、高卒4年目にして大出世を果たすことになった。

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二木康太は飛躍への期待を込めて、森下暢仁は前田健太以来の18番

昨季までは64番だったロッテの先発右腕、二木康太も今年からエースナンバーを背負う。退団した涌井秀章に変わって18番を受け継いだ。ロッテの18番は涌井のほかにも伊良部秀輝、清水直行など、過去の名だたるエースたちが背負ってきた。球団の歴史の中で重要な意味を持つ背番号である。

二木はドラフト6位で入団した2014年から6シーズンで通算25勝。3年目からは先発ローテーションに定着しているが、未だ2桁勝利に届いたシーズンはなく、昨季は7勝10敗、防御率4.41。一軍の戦力となるまでのスピードが早かったわりには、やや伸び悩んでいるというのが現状だ。

そんな中、与えられた18番。山本とは違い、まだエースと認められる立場ではない。だが、それほどの投手になってほしいという期待を込めてのエースナンバー継承だろう。

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最後に、ルーキーにしてエースナンバーを与えられたのが広島のドラフト1位・森下暢仁だ。広島の18番は、佐々岡真司監督が選手時代に18年間着用した番号。引退後は現ツインズの前田健太に受け継がれ、前田の退団後は誰にも継承されず4年間欠番となっていた。その名誉ある番号を継ぐだけの器を持っていると球団は新人右腕を評価しているようだ。

様々な背景で名誉ある背番号を継承する2020年シーズンの「新18番」。この番号を背負うということはファンの期待も高く、同時に厳しい目も注がれる。そのプレッシャーをはねのけ、エースとしてチームを引っ張っていってもらいたい。

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