DJ.ジョンソン、フランスアが不振
V奪回を目指す広島だが、この春は苦しんでいる。3月25日に一軍の練習試合は一旦終了したが、オープン戦から数えると11試合連続で勝ちがない状態だ。要因は複数あるが、外国人中継ぎ投手の不振もそのひとつだろう。
昨シーズンはチームトップの67試合に登板した、フランスアが不振にあえいでいる。オープン戦と練習試合で4試合に登板し、5失点(自責4)で防御率は9.00。新外国人投手のDJ.ジョンソンも5.2試合の登板で6失点(自責4)とこちらも防御率6.35と結果を残すことができていない。
佐々岡真司監督はDJ.ジョンソンの二軍降格を決定し、フランスアに対しても「今のままでは難しい。考えないといけない」と厳しいコメントを残した。もうひとりの新外国人投手であるテイラー・スコットが、8試合で防御率2.25と結果を残していることが唯一の救いになっている。
近年のプロ野球において中継ぎ投手、それも試合終盤に登場する「勝ちパターン」の存在は非常に大きい。ここを春季キャンプ終了後に再編しなければならなくなったのは、チームとして痛いところだ。しかし、開幕が延期となったことで、この危機を救う投手たちの復活、復帰が間に合う可能性が出てきた。中﨑翔太、今村猛、中村恭平の3人だ。
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昨シーズン苦しんだ中﨑翔太、今村猛がアピール中
2015年から4年連続で59試合以上に登板し、主に守護神としてチームの三連覇に貢献した中﨑。昨シーズンは不振もあり、一軍と二軍を行ったり来たりの苦しい1年となった。登板数は36試合にとどまり、防御率は4.08と本格的に中継ぎへと転向した2014年以降では、ワーストの数字となっている。
また、WHIP(1イニングあたり何人の走者を許すかを表す指標)も1.73を記録。1イニングにほぼ2人の走者を許している計算となり、安定した投球を見せることはできなかった。
中﨑はオフシーズンに右ひざの手術を受け、この春季キャンプは二軍スタート。ここまで、オープン戦、練習試合ともに一軍での登板機会はないが、二軍では結果を残している。
中﨑と同じように三連覇の立役者となった今村も、昨シーズンは27試合の登板に終わった。春季キャンプも二軍スタートだったが、3月25日のヤクルト戦(練習試合)に登板すると、1回無失点と復活を印象づけている。
中崎も今村も外国人投手たちの不振が続けば、一軍に本格合流する日も近そうだ。
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中村恭平もブルペン投球を再開
去年ブレイクした中村は、春季キャンプ終盤に右腹直筋損傷で離脱していたが、3月28日にブルペン投球を行った。実戦復帰には少し時間がかかる見込みだが、開幕に間に合う可能性は十分にある。貴重な左腕だけに復活が望まれている。
広島の投手陣を見ると、先発は大瀬良大地、クリス・ジョンソン、森下暢仁、床田寛樹と先発ローテーションは固まってきた。離脱していた野村祐輔もすでに復帰しており、復活を期する薮田和樹も順調だ。その他にも遠藤淳志やアドゥワ誠といった若手投手たちもいる。
勝ちパターンをはじめとした中継ぎ投手陣の再編成が行われれば、上位争いも決して不可能な話ではない。そのためにも昨シーズン苦しんだ中崎と今村の復活、そしてキャンプで離脱した中村の復帰はなによりも大きい。
開幕までにどれだけ立て直すことができるだろうか。
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