6年間で一度もポストシーズン進出できなかったエンゼルス
エンゼルスからFAでドジャースに移籍した大谷翔平投手(29)が12月14日(日本時間15日)、ドジャースタジアムで行われた入団会見に出席し、ドジャーブルーのユニフォームに袖を通した。
10年総額7億ドル(約1015億円)の超破格契約とともに話題になっているのが、年俸の97%を11年目以降の後払いとすること。浮いた分を補強費に使ってほしいという大谷の意向が反映された形で、いかに大谷が勝利を渇望しているかが分かる。
メジャーリーグでMVPに輝いても、本塁打王を獲っても、チームが勝たないと100%の満足はできない。日本代表「侍ジャパン」では第5回ワールドベースボールクラシックで優勝に大きく貢献したが、エンゼルスでは優勝どころか、6年間で一度もポストシーズンにすら進出できていないのだ。
新天地に選んだドジャースは11年連続ポストシーズンに進出。ナ・リーグ西地区では無敵とも言える強さを発揮しており、今回の移籍でチームも大谷自身も夢の世界一に近付いたと言えるだろう。
ドジャースは2020年にワールドシリーズ制覇
2013年以降のドジャースの年度別成績は下の通りとなっている。
2013年は92勝70敗で地区優勝を果たし、ナ・リーグディビジョンシリーズでもブレーブスに3連勝。しかし、ナ・リーグチャンピオンシップシリーズではカージナルスに2勝4敗でワールドシリーズ進出を逃した。
2017年には104勝58敗で地区優勝し、ディビジョンシリーズではダイヤモンドバックスに3連勝、チャンピオンシップシリーズでもカブスに4勝1敗と快進撃。しかし、ワールドシリーズではアストロズに3勝4敗で世界一には届かなかった。
翌2018年もワールドシリーズに進出しながらレッドソックスに1勝4敗で敗れている。
直近の世界一はコロナ禍でシーズンが短縮された2020年だ。43勝17敗で地区優勝し、ディビジョンシリーズでパドレスに3連勝、チャンピオンシップシリーズでもブレーブスに4勝3敗でワールドシリーズに進出した。
レイズとの頂上決戦は移動を制限するため中立地のテキサス州アーリントンにあるレンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドで全試合が開催され、ドジャースが4勝2敗で優勝。6試合で打率.400、2本塁打をマークしたコーリー・シーガーがMVPに選出された。
2023年は100勝62敗で地区優勝したが、ディビジョンシリーズでダイヤモンドバックスに3連敗。勢いに乗ったダイヤモンドバックスはワールドシリーズでレンジャーズを下し、球団創設63年目で初優勝を果たした。
かつて野茂英雄ら9人の日本人選手がプレーし、日本でも馴染み深いドジャースで、大谷は夢の世界一を果たせるのか。富でも名誉でもなく、ただ勝利だけを求める侍の新たな挑戦が始まる。
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