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島根県立大社高校野球部の歴史 V候補・報徳学園を撃破した第1回大会から出場の「皆勤校」

2024 8/14 06:00SPAIA編集部
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夏の甲子園63年ぶり勝利

甲子園球場で開催中の第106回全国高校野球選手権大会でセンバツ準優勝の報徳学園(兵庫)が初戦敗退した。敗れた相手は大社(島根)。32年ぶり出場、夏の甲子園での勝利は実に63年ぶりという公立高校だ。

文字通り出雲大社の近くに校舎を構える1898(明治31)年創立の伝統校。簸川尋常中学校として創設され、1907(明治40)年に島根県立杵築中学校、1926(大正15)年から島根県立大社中学校となった。

1915(大正4)年に行われた第1回全国中等学校野球大会の地方大会から出場を続ける「皆勤15校」の1校で、野球部は長い歴史を誇る。甲子園の成績は下の通りだ。

大社高校の甲子園成績


初出場した第3回大会でベスト4

初出場は杵築中時代の1917年、第3回大会。長崎中、長野師範を破り、準決勝で愛知一中に敗れたものの4強入りしている。

釜山商に8-17で敗れた1921年も杵築中だった。大社中として出場したのは1931年夏。京城商との乱戦を12-11で制し、準々決勝で小倉工に敗れた。

その後しばらく甲子園から遠ざかり、4回目の出場は1960年。静岡に初戦で敗れたが、2年連続出場となった翌1961年は札幌商を9-1を下し、その後、今大会まで63年間も勝利の女神から見放されていた。

ちなみにセンバツは2度出場し、1983年は峡南、東北を破ってベスト8。準々決勝で水野雄仁を擁して夏春連覇した池田に0-8で完敗した。

里見香奈や竹内まりや輩出

同校の公式HPによると、野球部員は1年生25人、2年生18人、3年生21人。卒業生にはプロ野球選手もおり、将棋女流棋士の里見香奈やシンガーソングライターの竹内まりや、元女優の江角マキコらを輩出している。

今大会初戦で先発した最速141キロ左腕・馬庭優太は7安打1失点完投勝利。今秋ドラフト候補の今朝丸裕喜に投げ勝った白星には1勝以上の価値がある。島根大会6試合で12盗塁をマークした俊足の藤原佑も初戦で盗塁を決めており、注目選手の一人だ。

2回戦の相手は創成館(長崎)。縁結びの神様に守られた大社球児が100年目の甲子園に旋風を吹かせるか注目だ。

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