まとめ
ストレッチの重要性、各部位の行い方を理解していただけただろうか? ストレッチをすることでケガをしにくい身体を作り、柔軟性を高める。ぜひ、しっかりと行って欲しい。
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野球におけるストレッチの重要性はどこにあるのだろうか。 決められているからするのではなく、意味を理解してストレッチを行うことが重要だ。 今回はストレッチの目的から行い方までを解説する。
ストレッチにはどのような効果があるのだろうか。多くの方が準備運動の時、また、練習の最後にストレッチをしているはずだ。野球の技術向上には直接関係のないストレッチだが、しっかり行わなければいけない理由が存在する。
まず、ストレッチをすることによって筋肉がほぐれる。筋肉のほぐれはケガを予防するためだけではなく、血流を良くする効果もあるのだ。血流が良くなることによって体内への栄養補給を速やかに行わせる。これによって老廃物や疲労の原因となっている物質を早く外に追い出すことができ、疲労回復にもつながるのだ。
ストレッチをやるタイミングはいつが良いのだろうか。これは、ストレッチの目的によって変わってくる。まず、ストレッチをする目的をしっかり把握することが重要だ。
練習前に行うストレッチは、ケガを予防するためだ。まだ身体も温まっていない状態で行うことになるので、身体を温める目的も含まれる。練習後のストレッチは、疲労回復のために行う。練習で筋肉組織にたまった乳酸を早く体外へ出す目的だ。お風呂上がりに行うストレッチは、柔軟性を高めるために行う。
もちろん、野球選手を目指す上ではすべて大切なので、サボるのは厳禁だ。
野球選手の中でも特に投手は股関節の使い方が重要だ。左右の股関節の硬さの違いで投球フォーム、バランスすべてが変わってくる。股関節の硬さと連動して投球フォームを作っているのは大谷翔平選手(日本ハム)も同様だ。一流プレーヤーでも自身の股関節を理解、把握しながらトレーニングを行っている。
野球をするにあたって重要な股関節のストレッチは非常に簡単だ。座禅を組むような体勢で左右の足裏をくっつける。その体勢のまま背中を前に倒し、かがむような形になる。この状態から片方の足を後ろに持って行く。上から見るとS字のような体勢だ。そこから先ほどと同じように背中から上を前に倒す。少し場所を取るが、効果的なストレッチだ。
メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースに所属する前田健太選手が試合前に行っている「マエケン体操」を見たことがある方は多いのではないだろうか。「マエケン体操」は、パフォーマンスではなく肩・肩甲骨周りの筋肉をほぐしているのだ。試合前に筋肉をほぐすことで柔軟性を高める。専門家によると柔軟性のアップだけでなく肩こりの解消にも効果があるとのことだ。
「マエケン体操」のやり方は、まず背中を丸めずに少し前かがみに立つ。肘を曲げ、手のひらを上に向けながら肘を回す。肘は肩の上に来るように注意が必要だ。20回ほど回して最後に肩甲骨を絞める。肘、腕を回すことになるので、少し場所が必要だが、肩甲骨のストレッチとして取り入れてみてもいいのではないだろうか。
野球をやっている方なら一度は聞いたことがあるであろう「野球肘」。野球肘は激しい痛みはあまりなく、鈍い痛みが継続的に続く。一度野球肘になると改善されず、痛みに耐えながらプレーする選手も多くなっている。
そんな野球肘に効果的なストレッチは「前腕屈筋群」のストレッチだ。まず腕を前に伸ばし、手のひらを上にする。続けて逆の手で伸ばした方の手を自分の体の方へ30秒から45秒ほど引っ張る。このストレッチによって肘から手首までの筋肉が和らぐ。道具もいらず、場所も取らないので、家でもできるストレッチとしておすすめだ。
ストレッチの重要性、各部位の行い方を理解していただけただろうか? ストレッチをすることでケガをしにくい身体を作り、柔軟性を高める。ぜひ、しっかりと行って欲しい。