注目は松田瑞生と佐藤早也伽
第41回大阪国際女子マラソン(12時からカンテレ・フジテレビ系で全国生中継)が30日に開催される。
注目は7月に米オレゴン州で行われる世界選手権の日本代表候補争い。世界選手権派遣設定記録の2時間23分18秒を突破した日本人1位と2位が代表候補となる。また、2023年秋に行われるパリ五輪代表選考会(MGC)の出場権もかかっている。当日のバイク解説を担当する千葉真子氏(2003年パリ世界選手権銅メダリスト)が見どころを語った。
注目選手には松田瑞生(ダイハツ)と佐藤早也伽(積水化学)の2人を挙げ、「“なにわの女王”松田選手が、心を削られた東京オリンピックの補欠を乗り越えて“松田旋風を起こす”と言われているのでそんな松田選手と、普段はおっとりされているんですけど走るとダイナミックな走りでカッコよく変貌するカッコカワイイ佐藤選手がハンターになれるか?!という構図になるのかな」とレース展開を予想した。
大阪国際女子マラソンで2度の優勝を果たしながら、東京オリンピックでは補欠に涙した松田に対し、千葉は自身の競技人生を重ね合わせる。
「私は大阪国際女子マラソンを2回走っている中で、2003年と2004年が天国と地獄みたいな経験をしているので…。2003年は本当にマラソンで初めて自分が思い描く通りに走れて…実はこれがあかんかったら引退しようと心の中では決めていたんですけど、そこで自己ベストが出て、首の皮一枚つながった。それがさらにパリの世界陸上の銅メダルにつながったので、未来を切り開いた大会だったなって思う一方で、翌年は3位になりながら選考でオリンピックに出られなかった。本当に自分の競技人生を否定されたぐらいの辛い経験をしたっていうところでは、今回の松田選手の気持ちが誰よりも分かるのは私かなと思っている」と話した。
「私は補欠になって、自分が出られなかった(アテネ)オリンピックのレースは1回も見たことがないんですよ。ニュースとかでゴールシーンとか自然に目に入るのは見たことあるんですけど、それ以外はちゃんとレースを見たことがなくて。それを松田選手は、しっかり見て受け止めて乗り越えようとしているところがすごい強いなって…」と称える。
「そういった経験をこのレースにぶつけてくるんだろうなと思いますね。乗り越えようと必死に向かっている姿がいろんな人の心を揺さぶるんじゃないかと思います」と語った。
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