審判員のタワー新設に反対運動
パリオリンピックのサーフィンはタヒチ島のチョープーで行われる。パリから1万5700キロ離れた地球の裏側で、南太平洋にある仏領ポリネシアのタヒチ。リゾート地として世界的に有名だが、サーファーの聖地でもある。
水深15メートル以上の深い海から来た波が、浅いサンゴ礁に到達すると一気に隆起してビッグウェーブを生み出す。その高さは7メートルに達することもあるという。
ただ、パリオリンピックの会場決定には紆余曲折があった。
これまでもワールドツアーなど国際大会を開催してきた同所では、岸からのジャッジは不可能なため審判員が入る木造タワーが海中に設置されていたが、20年前に建設されて土台が腐食しているためアルミ製のジャッジタワーを新設する案が浮上。しかし、環境破壊につながるとして、地元住民が反対デモを起こしたのだ。
20万人以上の署名が集まり、既存の木製タワーにする案や、会場を別の場所に移す案も検討されたが、結局はアルミ製タワーの規模を縮小した上で、予定通りチョープーで開催することになった。
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