歴史を彩った歴代のスーパールーキー
正月の風物詩・第101回箱根駅伝が2025年1月2、3日に開かれる。100年を超える歴史の中には、スーパールーキーと呼ばれた選手たちがいた。今大会、その歴史に名を刻むような1年生は出てくるのだろうか。
かつては「二代目・山の神」と呼ばれた東洋大・柏原竜二、東京、パリオリンピック男子マラソンに出場した早稲田大・大迫傑、2023年ブダペスト世界選手権の1万メートルに出場した駒澤大・田澤廉らが大学1年生の時から箱根で好走し、飛躍への足掛かりをつかんだ。
2000年以降の主なスーパールーキーの箱根駅伝成績は以下の通りとなっている。
青学大は昨年の高校日本選手ランキング1位・折田壮太、2位・飯田翔大に期待
高校時代のタイムで言えば、青学大の折田壮太(兵庫・須磨学園高)がこの世代ではトップになる。
高校3年時の5000メートルの記録は13分28秒78で、2023年の高校日本選手ランキング1位で高校歴代2位。鳴り物入りで王者・青学大に入学した。3大駅伝デビューとなった11月の全日本大学駅伝では、3区(11.9キロ)で区間5位とまずまずの成績を見せた。
青学大にはもう1人、期待のルーキーがいる。23年の5000メートル高校日本選手ランキング2位で高校歴代5位となる13分34秒20を持つ飯田翔大(鹿児島・出水中央高)だ。飯田はまだ3大駅伝デビューを果たしていないが、折田とともにそのスピードは魅力だ。
一方で、ほかのルーキーにも言えることだが、箱根の区間距離は20キロ以上で1年生が対応するのはそう簡単ではない。ましてや青学大は選手層が厚く、折田や飯田が箱根デビューを飾れるかは不透明だ。
ハーフマラソンで結果を出した駒大・谷中晴
今年の3大駅伝は出雲、全日本とも2位に終わった駒大のルーキーで注目されるのが桑田駿介(岡山・倉敷高)だ。
5月の関東インカレ2部の5000メートルで5位入賞。10月の出雲駅伝で3大駅伝デビューを果たし、1区(8.0キロ)で区間6位と健闘したが、全日本では2区(11.1キロ)で区間17位に終わり、距離への不安をのぞかせた。
一方、駒大のルーキーで距離への対応を見せているのが谷中晴(福島・帝京安積高)だ。11月の上尾ハーフマラソンで1時間2分5秒で4位に入った。箱根に向けて、面白い存在になっている。3大駅伝デビューとなった全日本では4区(11.8キロ)で区間3位。箱根のメンバー入り候補になるだろう。
早大では5000メートル高校歴代6位の山口竣平(長野・佐久長聖高)が注目だ。出雲では3区(8.5キロ)で区間11位だったが、全日本の5区(12.4キロ)では区間3位と健闘した。
2024年度の学生駅伝3冠を狙う国学院大では、浅野結太(茨城・鹿島学園高)が5000メートルのタイムではチーム内でも屈指の13分47秒17を持つ。
先述の通り、ルーキーは箱根の距離への対応が難しい。しかし、過去にスーパールーキーと呼ばれた選手たちは、その壁を乗り越えて人々の記憶に残った。今大会、新たなスーパールーキーの誕生を期待したい。
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