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北海道コンサドーレ札幌の監督に就任したペトロビッチの戦術

2018 1/29 16:27Aki
ペトロビッチ監督
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「ミシャ式」が誕生した2008年

Jリーグの歴史の中で最も革新的な戦術の1つが、サンフレッチェ広島を率いていた当時、ミハイロ・ペトロヴィッチが完成させた「ミシャ式」とも呼ばれるものだろう。「ミシャ」とはペトロビッチ監督の愛称である。

ペトロビッチは、2006年シーズン途中に下位に低迷していたサンフレッチェ広島の監督に就任。そのシーズンは何とかJ1残留に成功するも、翌2007年は16位となりJ2に降格してしまう。

ここでクラブは、異例ともいえる監督留任を発表する。当時の主力ウェズレイ、駒野友一が退団となったが、森崎和幸、森崎浩司兄弟、後に日本代表にも選出されることとなる槙野智章、森脇良太、青山敏弘、柏木陽介らの若手を中心に、新たな戦術の構築に成功。
これが後に「ミシャ式」としてJリーグを席巻することとなる。

「ミシャ式」が誕生した2008年のサンフレッチェ広島は、爆発的な強さを見せ開幕節から1度も首位の座を譲らず、9月中にJ2優勝を決定。1年でのJ1復帰に成功した。

革新的な可変システム

ペトロビッチが「ミシャ式」を完成させてからの2008年〜2011年のサンフレッチェ広島。その後就任した2012年〜2017年途中までの浦和レッズ。
ともにフォーメーションは「3-4-2-1」として紹介される。ちなみに、新たに就任した北海道コンサドーレ札幌もジェイが加入した2017年途中からは同じ「3-4-2-1」である。
ペトロビッチによって作り上げられた「ミシャ式」の特徴は、攻守で形を変える「可変システム」。

攻撃時には3バックの両サイドが大きくサイドに開き、守備的ミッドフィールダーの1人が最終ラインの中央に下がる。さらに左右のウイングバックは、オートマチックに前線にあがりウイングとなる。
この結果、最終ラインは4人となり、その前に守備的ミッドフィールダーが1人、前線にはワントップ+2シャドーに合わせて両ウイングの5人。つまり攻撃時は4-1-5の布陣へと変形するのだ。

2018年には、世界的にも数多くのチームで見られるようになった「可変システム」だが、「ミシャ式」はその世界的な流れよりもずっと早く、10年前の2008年に既に完成させていたのだ。

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