22得点の神戸・大迫勇也が首位
明治安田生命J1リーグは12月3日(日)に今季の最終節を迎える。リーグ優勝はヴィッセル神戸に決まったが、勝ち点差1の3位争いやわずかに可能性を残す残留争いなど、注目すべきポイントはまだまだ残されている。
そのひとつに挙がるのが、個人タイトルの行方。なかでも得点王争いは最後までどうなるか分からない状況となっている。
最終節を前にトップを走っているのが、神戸のエース・大迫勇也だ。今季はここまで33試合の出場で22得点をマーク。33歳にして自身初のシーズン20得点を達成し、同じく自身初となる得点王に向けて順調に歩みを進めてきた。
神戸としても、シーズン20得点は1997年に22得点を記録した永島昭浩以来で、実に26年ぶり2人目という久々の記録となる。2016年のレアンドロ以来、7年ぶりクラブ史上2人目の得点王誕生に期待が高まっている。
逆転狙うアンデルソン・ロペス
その大迫を1ゴール差で追っているのが、横浜F・マリノスのアンデルソン・ロペスだ。
連覇を目指したチームはなんとか首位・神戸に食らいついていたが、第33節の新潟戦で痛恨のスコアレスドロー。翌日の試合に勝利した神戸が最終節を待たずに優勝を決め、その瞬間に横浜FMの連覇の夢は潰えた。
優勝争いに関しては悔しい結果となったが、この得点王争いだけは最後の最後まで逆転の可能性が残った。しかも相手は優勝チーム・神戸のエース。ここでもライバルの後塵を拝すわけにはいかない。
ロペスは今季33試合の出場で21得点となっているが、その中身を見ると得点を記録したのが13試合でそのうち8試合は複数得点という“固め打ち”の傾向が目立つタイプ。なんとか早い段階で1点目を決めて、逆転への道を切り拓きたい。
ちなみに、得点ランキング3位には15得点でディエゴ・オリヴェイラ(FC東京)とキャスパー・ユンカー(名古屋)が並んでいる。上位2人との差を考えると、得点王争いは一騎打ちと言えそうだ。
最終節はともにアウェイ戦
泣いても笑ってもあと1試合。神戸は吹田に乗り込み、ガンバ大阪と対戦する。今年3月のホーム戦では4-0で快勝しており、大迫も1得点をマーク。現在6連敗中でこの期間の平均失点が2.2と苦戦が続くガンバを相手に、有終の美を飾る勝利となるか。
一方の横浜FMは、アウェイでの京都サンガF.C.戦に臨む。こちらも5月のホーム戦では4-1と快勝している相手とのマッチアップになるが、ロペスはシュート0に終わり、後半18分で途中交代となっている。
最終節に持ち込まれた、神戸vs.横浜FMの“延長戦”。優勝の行方は決まっても、2023年のJリーグは最後の最後まで両者の争いから目が離せない。
【関連記事】
・ヴィッセル神戸が悲願のJ1初優勝、吉田監督「この雰囲気を作ってくれたサポーターが誇り」
・歴史に名を刻んだストライカーたち Jリーグ歴代得点王まとめ
・J2通算得点ランキング 歴代1位の大黒将志ら時代を彩ったストライカーたち