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開幕迫るEURO2020の優勝予想と注目選手、ポルトガルは史上最強?

2021 5/28 06:00佐藤文孝
クリスチアーノ・ロナウドⒸゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

連覇を狙うポルトガルは「死の組」

4年に1度、サッカー欧州ナンバーワンを決めるビッグイベント、EURO2020(欧州選手権)が6月12日に開幕を迎える。新型コロナの影響により1年延期となった今大会、24チームによって争われ、既に最終メンバーを発表した国もあり、開幕へ向けていよいよ秒読み段階に入った。

EURO2020試合スケジュールⒸSPAIA


今大会、大きな注目を集めているのは、連覇を狙うポルトガル代表だ。今回も圧倒的な攻撃力は健在、タレントも欧州屈指の顔触れとなっている。中心はチームの象徴として君臨するクリスチアーノ・ロナウド。セリエA2020-2021シーズンで得点王を獲得するなど、36歳となった現在も衰えをみせていない。

さらに中盤の核となるのがマンチェスターユナイテッド所属のブルーノ・フェルナンデス。中盤からのパスで攻撃を組み立てながら、自らもゴールを狙える得点能力を備えている。

さらに若きスター候補もいる。今回、フル代表初招集となった22歳のペドロ・ゴンサウヴェスは、今季ポルトガル1部リーグで得点王を獲得した。EUROという大舞台で、若きスター候補が一気に飛躍を遂げる可能性も十分だ。

ポルトガル代表は4年前の欧州王者に加え、2018年から新設されたヨーロッパの国際大会ネーションズリーグでも初代優勝国に登り詰めている。そして今大会は、「歴代最強」との声もあり、連覇の可能性も高い。

その中で、今回は「死の組」となったグループリーグでの組み合わせも、多くのサッカーファンが関心を寄せている。グループFで同組の2018W杯優勝国フランス、強豪ドイツと、タイトルを狙うポルトガルがどんな戦いを見せるか、大会序盤から楽しみは尽きない。

EURO2020グループリーグ組合わせⒸSPAIA

W杯4度優勝イタリアの巻き返しは?

W杯では4度の優勝を誇るイタリアだが、欧州選手権での優勝は1度だけ、それも1968年イタリア大会以来、50年以上遠ざかっている。さらに、2018年ロシアW杯の出場権を逃していることからも、今回のEURO2020で国際舞台での「復権」を期している。

ロシアW杯予選敗退後、新指揮官としてロベルト・マンチーニが就任すると、EURO2020予選では10戦全勝で本大会出場を勝ち取っている。新監督の下で再出発を図り強さをみせたアズーリは、延期されて予選突破から1年以上が経過した本大会でも、手堅く勝ち上がる姿を見せられるか。

また、2008年、20012年と、ユーロ2連覇の実績を持つスペイン代表は、既に最終メンバー24人を発表。今季のリーガエスパニョーラでも優勝争いを繰り広げたレアルマドリードからの選出がなかったことで大きな話題を呼んでいる。スペイン代表もW杯では2010年大会で初優勝を遂げた実績があるものの、2018年のW杯で大会直前に監督交代という騒動が起きるなど、ここ数年は停滞感が否めない。

またバルセロナ、レアルマドリードというリーガの2強が欧州スーパーリーグ構想で処分の対象となるなことも発表されている。今もなおスペイン国内を覆うネガティブな雰囲気をEUROで払拭したい。

ベンゼマのサプライズ復帰、若き10番ムバッペとの競演も

本大会の登録メンバー発表で、世界中のサッカーファンの「サプライズ」として注目を集めたのがフランス代表、カリ・ベンゼマの代表電撃復帰だ。ベンゼマは2015年に起こした恐喝事件により逮捕、代表から追放されるという過去があり、デシャン監督との確執も伝えられていた。

それでも代表から離れている間も所属のレアルマドリードでは2シーズン連続で20ゴール以上を記録するなど、ストライカーとして健在ぶりを証明している。経験豊富なベテランの5年半ぶりとなる代表復帰は、フランスの5大会ぶりとなるユーロ制覇への追い風となるだろうか。

また、2018年ロシアW杯で一躍ブレイクを果たしたキリアン・ムバッペをはじめ、W杯優勝メンバーも顔を揃える。中でもムバッペは3年前のW杯や、今シーズンの欧州チャンピオンズリーグでのバルサ戦でハットトリックを記録するなど、大舞台でもポテンシャルを発揮し続けている。すでに代表キャップも40を超える22歳は、背番号10を背負い、今大会でさらに大化けする予感を抱かせる存在だ。

新旧のスターを擁し、W杯に続きビッグタイトル獲得を目指すフランス代表も優勝候補の一つ。特にグループリーグ3戦目となるポルトガル戦は、前回のユーロフランス大会の決勝カードでもある。自国開催での優勝を阻まれたポルトガルへのリベンジを果たすことが欧州制覇への最初の、そして最大の関門と言えるかもしれない。

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