トップアスリートの瞑想とは
瞑想と聞けば、お坊さんが座禅を組んで目を閉じ、精神を集中している姿を思い浮かべます。確かにそのとおりで、トップアスリートが取り入れる瞑想もスタンスは同じものです。
瞑想とは精神を集中して何も考えていない状態を作ること。何も考えない状態では、ポジティブなことも考えませんが、同時にネガティブなことも頭の中からシャットアウトできます。この状態で試合に臨めば、自分が有利な展開でもはやることなく、不利な展開になってもあせることはありません。平常心でいつもどおりのプレーに徹することができるのです。
呼吸が大事、瞑想の方法
瞑想の方法は人それぞれです。特に座禅を組む必要も、手を合わせる必要もありません。何も考えない自分を作るスペースがあれば、それで十分です。ただ、スペースを確保して何も考えないようにしようとしても、すぐにできるものでもありません。いつも考えが巡っている頭の中を無にするには、それなりの訓練と時間が必要です。
比較的有効な方法は呼吸法から入ることだといわれています。ゆっくりとした深い呼吸を意識すれば、精神的にも落ち着き、何も考えない状態が作りやすくなります。
マインドフルネスと瞑想
「マインドフルネス」は、最近注目を浴びている考え方で、うまくコントロールされた精神の状態や、その状態を作り出す方法を表す言葉です。自分の精神状態を作り上げる部分は、瞑想やイメージトレーニングに似ているところもありますが、どちらかといえば、瞑想を手段として、何も考えない精神状態ではなく、今を意識することで、今を見る精神状態を作り上げます。
スポーツ選手、特にトップアスリートの立場だと、今の場面に集中する精神状態を作り上げて、その状態を維持することになりそうです。
アスリートは試合で生かせなければ意味がない
トップアスリートにとっては、瞑想もマインドフルネスも試合で生かされないと意味がありません。試合に合わせて瞑想を行い、試合が始まると何も考えていない状態や、今に集中する状態にする必要があるのです。そして、その状態は長ければ長いほど効果的です。
そのためには、継続的な訓練が欠かせません。いきなり精神状態の切り替えができるわけではないのです。毎日時間を決めて瞑想をする、マインドフルネスの状態を作る練習を積み重ねるなどで、少しずつ自分のものにすることができるのです。
大物トップアスリートも実践
瞑想の効果は具体的な数値で表すことはできません。しかし、現実に実績のある大物トップアスリートたちが、瞑想やマインドフルネスを実践して、長い期間続けている事実があります。大リーグのイチロー選手や、テニスのノバク・ジョコビッチ選手は、かなり前から取り入れていることが、メディアや関係者の話からもうかがえます。
現在では医療的にも科学的にも研究がすすめられていて、近い将来、簡単に実践する方法や、効果を数値で表す方法が見つかる可能性もありますね。
まとめ
瞑想やマインドフルネスの方法や効果についてご紹介しました。
瞑想や精神統一は、東洋的な色合いが感じられますが、今では世界中で認知され、多くの人が実践しています。
すこしとっつきにくい感じはしますが、そのうち簡単な方法が見つかる可能性もあります。
今からでも実践してみてはいかがでしょうか。