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天才女子中学生ドライバーJuju&元F1ドライバー 野田英樹~親子で挑む世界のトップ②~

2018 9/1 07:00SPAIA編集部
Juju,野田樹潤,野田英樹,ⒸSPAIA
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天才女子中学生ドライバーのJujuこと野田樹潤さんと、その父親でF1ドライバー経験者の野田英樹さん。家族で世界のトップドライバーを目指すお二人に、親子で監督と選手という関係や日本から世界を目指す難しさなどをうかがいました。全3回でお届けします。

 

天才女子中学生ドライバーJuju&元F1ドライバー 野田英樹~親子で挑む世界のトップ①~

チーム全員がレースをしている

──スタートの時はお二人ともどんな気持ちですか?

英樹さん:緊張はあまりしませんね。

Jujuさん:え?するでしょ。

英樹さん:パパは別に緊張せーへん。Jujuも緊張せんやろ?

Jujuさん:えーでも、スタート切ったら緊張はなくなるけど。スタートするまでが緊張する。

野田樹潤

写真提供:Juju/野田樹潤



──スタートしてしまえば怖くない?

Jujuさん:スタートしてしまえば後は走るだけだから。でも、その前はいろいろ考えて、もし失敗したら、スタートできなかったらとか、止まっちゃったらとか。

色々考えるよ?考えない?

英樹さん:ドライバーやっているときは考えたよ。今のパパはあんまり考えない。

Jujuさん:ドライバーの時緊張した?

英樹さん:そりゃ緊張したよ。

──英樹さんはスタートの時はどんな気持ちで送り出されているんですか?

英樹さん:ベストパフォーマンスが出せたらいいなっていう感じかな。チーム全体としても日々練習しているわけですから、成果が本番で出せたらいいなと考えますね。

Jujuだからどうこうではなく、チームを運営している立場としては、本番で選手の足を引っ張るようなことだけはしたくない。

そのために最高のマシンで送り出してあげなきゃいけない。我々が最大限できること、最低限やらなきゃいけないこと。それが出来なかったら結局ドライバーが苦戦するわけですから。

我々としてはやれることを最大限やって、後はドライバーが頑張る。それでドライバーが失敗したら失敗したでしょうがない。ヒューマンエラーだし。

野田英樹

Jujuに対して頑張って来いよっていうよりも、我々は我々で自分が出来ることを精いっぱいやるんです。

みんなそうなんですよ。ここにいるチームのメカニックもエンジニアも監督もみんなレースしているんですよ。Jujuだけじゃなくて。

私は監督としてJujuが良い走りができるかっていうことと、自分の考えた車がJujuの満足できる車に仕上がっているかなってこととか。メカニックはメカニックで自分が整備した車がトラブルなくちゃんと走り切ってくるかなって、それぞれの思いの中でレースをしています。

走りだけでなく車の知識も必要

──先輩ドライバーとして特に伝えていることはありますか?

英樹さん:走りの部分はすごく成長していると思うんだけれども、車のことをもっともっと勉強すれば、さらに結果もタイムも良くなってくると思います。

本人なりに車はこうだって感じている。それをどれだけ的確にチームのスタッフに伝えられるか。あそこでもう少し曲がって欲しいなってときに、「あそこでもうちょっと曲がって欲しいな」って伝えるのか、「あそこで曲がって欲しいんだけれども、その時に車がこういう状況になっているから、思うように曲がっていかないんだ」って細かいニュアンスまで伝えられるのかどうか。

細かいニュアンスを伝えようと思ったら、車の状態であったりだとか車の構造であったりだとか、タイヤの状態であったりだとか、いろんな部分を把握していないと表現は出来ないと思うんですよね。

そういうところが、まだまだ知識がないので、普段の練習の時にトレーニングしているところですね。

Juju,野田樹潤,野田英樹

──英樹さんに教わったことの中でJujuさんの中で特に大事だなって思うことはありますか?

Jujuさん:その時によって出来たこと出来なかったことが変わるから、これだけが大事っていうのはないです。

レースが盛んな国で戦ってみたい

──日本国内ではF3の大会出場に制限が掛かってしまうそうですが、海外での活動も考えられているんですか?

英樹さん:そうですね。日本はライセンスとれる年齢が遅いのでね。いま12歳ですから、少しでも早くライセンスを取って上に駆け上がれる環境を用意しようと思ったら、海外での活動っていうのも一つの選択肢としては考えていますね。

──Jujuさんは海外で戦ってみたいですか?

Jujuさん:やっぱり、日本だとレース自体も少ないし、なるべく早くライセンスとってもっとレースに出たいから、外国に行って早くライセンスを取りたいです。外国の方が日本よりも、レースに興味がある人も多いですし。

Juju,野田樹潤

日本だと野球はすぐ分かってもらえるけど、レースって言われたら「レースって何」って言われることもある。

レースが盛んな国は野球よりレースのほうが人気あるし、そういう国に行けば上手い人もいるし、レーサーを目指している子もいるだろうし、環境も凄く整っているだろうから行きたい気持ちはあります。

第3回へ続く