開幕週らしく先行馬の活躍が目立つ
昨年の勝ち馬は春秋マイル王者となったインディチャンプ、一昨年の勝ち馬は年度代表馬に輝いたリスグラシュー。ともに今週、東京競馬場で行われる東京新聞杯(GⅢ・芝1600m)を勝利して、スター街道をかけ上がっていった。そんな注目の一戦を馬場傾向と出走馬の馬場適性の観点から分析していく。
まずは先週、2月1日と2日に東京競馬場の芝コースで行われたレースの結果について振り返る。
2日間とも好天に恵まれ、スタンドからは富士山が綺麗に見える絶好の競馬日和。芝コースはDコースが使用され、馬場状態は開幕週らしく良好な状態だった。
土曜日にはリステッドレースが2レース行われ、3歳馬によって争われたクロッカスS(芝1400m)では1:21.2、4歳以上の馬が出走した白富士S(芝2000m)では1:59.1と冬場の時期としては、時計の出るコンディションだったと分析できる。
上がりタイムは、10頭立てとなったクロッカスSと日曜日の最終レース4歳以上2勝クラス(芝1800m)ではスローの上がり勝負となり、33秒前半の上がり決着となったが、それ以外のレースは概ね34秒台前半の上がり決着が多くみられた。平均タイムを算出してみると、1着34.1、2着34.0、3着33.9、1〜3着平均は34.0だった。ただし、東京新聞杯は重賞だということを考慮すると、上がりはもう少し速くなると考えられるので、33秒台後半の上がり決着に強い馬を狙ってみたい。
通過順位についても見ていくと、逃げ馬が10レース中3勝、先行馬が6勝と明らかに先行有利な馬場傾向だった。しかし4角通過時の通過順位を逃げ1P、先行2P、差し3P、追込4Pに振り分けた4角平均通過ポイントでは、1着1.7P、2着2.3P、3着3.1P、1〜3着平均2.4Pと着順が下がるごとに差し・追込馬の頭数が多くなっていることからも、馬券的には差し・追込馬はしっかりと押さえておく必要がありそうだ。
そして今回、新たなチャレンジとして3着までに入った馬が、直線で内から何頭目を通ったのかということをデータ化してみた。その結果、1着馬の平均は3.0頭目、2着馬は3.3頭目、3着馬は3.9頭目、1〜3着は3.4頭目を通っていたということが分かった。白富士Sは6頭目→5頭目→7頭目を通った馬で決着したものの、基本的には開幕週らしく内から3頭目あたりが“ゴールデンロード”だと言えるだろう。
まとめると、「33秒台後半の上がり決着に強い馬」「先行有利だが、差し馬にも注意」「内から3頭目を通れる馬」ということになる。