小倉記念はGⅠ経由の馬が好調
アイビスSDの枠順を見た時、有力馬が内から中に固まっているのを見て「荒れるかも」と思ったが、結果は1、3番人気で決着。とはいえ、3、4着には9番人気(7枠)、16番人気(8枠)が入線。やはり外枠恐るべしである。◎にしたカッパツハッチが頑張ってくれたこともあり、ようやく初的中。「サマーSPAIAシリーズ」の予想対決ではまだまだ負債を抱えているが、好調・三木氏の背中が見える位置までには何とか追いつきたい。
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小倉といえば思い出すのはメイショウカイドウ。小倉記念をはじめ、小倉大賞典、北九州記念など小倉で重賞4勝を挙げた小倉の鬼だ。引退後は小倉競馬場で誘導馬にもなり、ファンに愛された名馬だった。
そのメイショウカイドウもGIには届かなかった。歴代の勝ち馬の名前を見ても、GI級というよりローカル巧者、または大舞台では善戦止まりという馬が多い。
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夏の重賞戦は実績馬と上り馬がぶつかる構図になることが多い。このレースも様々な路線から集まってくるが、最も連対しているのはGⅢからの組で、率がいいのはGⅠ組。重賞組は全体的に好成績といえるだろう。対してオープン特別から経由してきた組が連対ゼロと散々。データ上では重賞経由の組を有利としたい。
距離延長はマイナス
続いて前走距離。小倉記念と同じ2000m、また短い距離から短縮する組は問題ないものの、距離を延ばしてきた馬の成績がひどい。
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小倉の中距離戦は1800mと2000mの2種類あるが、1800mでは走れても、2000mでひと息という条件馬も少なくない。たがが200m、されど200mである。
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前走からの間隔を調べてみたが、目についたのは中10週以上、つまり休み明けの馬の連対率がいいこと。このレースに関しては間隔開きでも気にする必要はないようだ。
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所属別ではどうか。昔に比べて夏の小倉競馬は関東馬の滞在が減った。その影響もあるのか、栗東所属馬が出走、勝ち数など全てにおいて圧倒的。関東には小倉記念の前後に七夕賞、新潟記念という同距離のGⅢがあるので、それも仕方がないことかもしれない。
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最後に牡・セン馬のハンデ。牡馬は勝率に差はつかなかったが、連対率で見ると軽量馬より背負っている馬の方が数字がよかった。また、牝馬はここ10年で連対馬は1頭だけ。それは、2011年のイタリアンレッドでハンデは55キロ。牡馬でいえば計算上は57キロだから、牝馬も軽量馬より背負っている馬をとりたい。
軸馬はノーブルマーズ
今回のキーポイントは5つ。
①前走重賞が好成績。オープン特別経由は減点
②前走から距離を延ばしてきた馬は苦戦
③休み明けは問題なし
④栗東所属馬
⑤牡・セン馬、牝馬ともに軽量馬より背負っている馬
減点がないのはストロングタイタン、ノーブルマーズ、そしてメールドグラースの3頭。そのうち、前走GI出走馬は連対率4割というデータを重視してノーブルマーズを中心にとりたい。若い頃は気性的にムラがあって、もまれたり自分のリズムで運べないともろいところがあったが、重賞で経験を積むにつれてそれも解消。2年連続で挑戦した宝塚記念では3、6着と善戦。その宝塚記念は内回りで、直線の短いコースにも全く問題なし。前走から在厩して調整し、今回が休み明け3走目。初重賞制覇へのおぜん立てはそろった。
ストロングタイタンは以前から人気先行的なところがあるし、今年も2戦していずれも大敗。ただ、小倉で連勝したことがあるように、コースは合うはず。昨年の小倉記念惨敗は心房細動のアクシデントがあって参考外。ひと叩きした上積みに期待だ。
メールドグラースは逆に今年に入って4戦4勝と完全に本格化。重賞を連勝中とはいえ、前走のハンデが56キロだから、57.5キロは0.5キロ重い気もするが、それだけ実力を認められているということ。昨年の小倉記念はトップハンデを背負った馬がワンツー。力通りに走れれば。
馬券はノーブルマーズ、ストロングタイタン、ノーブルマーズの馬連BOXを1000円ずつ。あとはノーブルマーズから斤量以外にマイナスがなかったアイスバブル、カフェブリッツ、クリノヤマトノオー、タニノフランケルへ馬連500円ずつ。荒れる傾向にあるレースなので手広くいきたい。
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想や「最終逆転」コーナーを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。
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