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【キーンランドC】外枠有利になりそうな一戦 マイネルジェロディとトウシンマカオに馬券妙味あり

2022 8/27 17:00山崎エリカ
2022年キーンランドCPP指数,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

外差し有利が濃厚

札幌はコーナーの半径が大きいため、コーナーの内をロスなく立ち回れる馬が有利。しかし、札幌芝1200mは最初のコーナーまで約412mと距離があるため、そこまで外枠の不利はない。その上、洋芝の札幌は開催が進むにつれて芝が傷んで時計がかかる。更に雨が降れば馬場がタフになり、外差しが決まり出すことが多い。

キーンランドC当日は雨予報。そのうえ今回は逃げ、先行馬が揃っているおり、激流が予想される。逃げ、先行馬よりも差し馬有利、内目の枠よりも外目の枠有利が予想されるだけに、その前提で予想を組み立てたい。

能力値1~5位タイの紹介

キーンランドC出走馬のPP指数一覧,インフォグラフィック,ⒸSPAIA


【能力値1位 シゲルピンクルビー】
前々走の鞍馬Sで昨年のフィリーズレビュー以来の勝利を挙げた。そのレースは13番枠からまずまずのスタートを切り、促されて2列目の外を追走。ラスト1Fで逃げたアスタールビーに並びかけると、そこからしぶとく抜け出し1馬身1/4差の完勝。前半3F33秒6-後半3F33秒5と、超高速馬場だったことを考慮すればややスローペースではあったが、力をつけていることを感じさせる好内容の走りだった。

前走の函館スプリントSは好位の中目から伸びるかと思わせるシーンもあったが、レースが前半3F32秒8-後半3F34秒4の消耗戦になったこともあり、失速して10着。休養明けの鞍馬Sでがんばり過ぎたことで、多少疲れが残っていたと推測される。

今回は立て直されての一戦で巻き返しが期待されるが、先行型多数の中で6番枠に入った。札幌芝はただでさえ時計がかかっているうえに雨が降るとなると、外差し有利の馬場になることが濃厚。位置を下げて上手く外に出すなど、進路取りがカギになりそうだ。

【能力値1位 ビリーバー】
前走アイビスサマーダッシュで初重賞制覇を達成した馬。前走は16番枠で本馬はスプリンターとしてはテンが遅く、前が壁になるリスクもあった。しかし、内枠の逃げ、先行馬が内ラチに拘った競馬をしたことや、17番枠のシンシティが楽に外ラチ沿いからペースを引き上げたことで馬群が横に広がり、本馬は3F目には3列目の外ラチを取ることができ、展開にも恵まれた。

ラスト3F目で少し進路が狭くなる場面はあったが、上手く噛み合ったレースでの激走で自己最高指数を記録。前走が休養明けだったとなると、今回で反動が出る可能性がある。

【能力値3位 ヴァトレニ】
デビュー4戦目の札幌芝で未勝利戦を勝利すると、その後は札幌芝で1勝クラス、2勝クラスを勝利し、札幌芝で3連勝。初めての函館芝1200m戦となった前走の青函Sも快勝、洋芝とこの距離に高い適性があることを見せた。

前走は14番枠からまずまずのスタートを切り、内の馬の出方を窺ったが、先行馬が雁行する形だったため、行き切り逃げ馬の外2番手に付けた。3~4角では楽な手応えで逃げ馬にプレッシャーをかけ、ラスト1Fで抜け出すと2着ジュビリーヘッドに1馬身3/4差を付けての完勝。

本馬はこれで洋芝では無敗。前走はそこまでペースは速くなかったが、前半で外枠から2番手外を取れるスピードも見せた。ただ今回は1番枠。先行馬でもあり、スタートから馬場の悪いところを走らされそうだ。また前走で急激に指数を上昇させており、体調面でさらなる上昇ができるかどうか微妙なところも感じる。

【能力値4位 ジュビリーヘッド】
昨年暮れの3勝クラス・ファイナルSで2着すると、そこから全て3着以内と崩れることなく、安定した走りを見せている馬。前々走の函館スプリントS2着、前走の青函Sでも2着だったように充実している。今回も近走同様に走れば、ここでは有力と言える存在だ。

ただ今回は6月に強行軍で2戦使われた後の一戦。疲れを取りながらここに向かってきたという感じで調教内容も軽め。ここがピークと言った感じはしない。それでも能力の高さと自在性の高さから軽視はできない。

【能力値5位 オパールシャルム】
1勝目を挙げるのに苦戦し、1勝クラスに昇級後もなかなか勝ちきれなかった馬。しかし、昨年から徐々に成績が良化。今年2月の3勝クラス・雲雀Sあたりから、逃げてしぶとく粘っているようにレース内容も良化し、着順も上がってきた。

前々走の朱雀Sでついに3勝クラスを脱出。朱雀Sの前日土曜は3回中京芝ではもっとも時計を要していたが、日曜は馬場が回復。10R以降は3レース続けて逃げ切りが決まった。10Rも11Rもスローペースの逃げ切りだったが、12Rの雲雀Sは前半3F32秒9-後半3F 35秒2とかなりのハイペースでの逃げ切りだった。

前走は逃げ馬の外2番手でレースの流れに乗り、福島テレビオープンを見事に勝利。本馬は奥手でまだまだ上昇の余地はありそうだ。前走は勝利したもののオープンクラスとしてはやや指数が低め。また最後の直線では上手く馬場の良い中目に出して、上手く乗られてもいた。 今回は一段階相手が強化される上に、馬場状態から実質上のペースも厳しくなる。すんなりとしたレースができるかがカギとなりそうだ。

【能力値5位 ロードマックス】
初めての芝1200m戦となった前走のUHB賞を勝利。本馬は前々走で芝1800m戦を使われていたこともあり、15番枠からまずまずのスタートを切ったが二の脚が遅く、中団やや後方まで下がる形。しかし、当日はタフな馬場で前半3F33秒8-後半3F35秒4のかなりのハイペースになったことで、後方からの競馬が功を奏する形で勝利した。つまり、ラスト2F11秒4-12秒5とラスト1Fで前が大きく失速したところを差し切ったということ。

今回も札幌芝1200m戦で、前走と似たような条件。二の脚も遅いので、徐々に加速できる外目の枠も好材料だが、消耗戦での好走は疲れを残しやすい。前走同様に差し馬有利の展開だったとしても、苦しいと見る。

穴馬はマイネルジェロディとトウシンマカオ

【マイネルジェロディ】
昨年12月の3勝クラス・南総Sではオープン級の指数を記録して勝利した馬。オープン昇級後はカーバンクルS、北九州短距離S、そして前々走の青函Sで3着とあと一歩の成績となっているが、力を出し切れば今回のメンバーでも十分に通用する能力を持っている。

前走のUHB賞では1番人気に支持されたこともあって、5番枠から好位の最内と勝ちに行く競馬。タフな馬場で前半3F33秒8-後半3F35秒4のかなりのハイペースをいつもよりも早めに動いたことで、苦しくなってしまった。また、最後の直線で外のサヴォワールエメに内に押し込まれ、馬場の良い中目に出せなかったのも敗因のひとつだ。

今回は多頭数で12番枠と外寄りの枠。自然な形で出せば差す競馬になりそうだ。それならば能力全開、一気の差し切りも期待できる。

【トウシンマカオ】
新馬戦を勝利し、次走京王杯2歳Sでいきなり2着した素質馬。その後はクロッカスSを勝ち、ファルコンSでは1番人気に支持された。

前走のNHKマイルCは逃げると目されていたジャングロが出遅れたことで、本馬が内のキングエルメス、外のオタルエバーと競り合いながらもハナを主張。半兄がベステンダンクということもあり、持久力を生かしたかったのか5F通過57秒4の緩みないペースで逃げて8着に終わった。しかし、自ら差し、追込馬が上位入線する流れを作りながらも、勝ち馬と0.8秒差と大崩れしなかったことは評価できる。

今回は大外16番枠。この枠ならスタートから他の馬よりも馬場の良いところを走れそうだ。前走で緩みないペースで逃げているので、芝1200mの流れにもすんなり乗れる公算が高い。また前走で厳しいペースを経験したことで持久力が強化され、今回はそう簡単にはバテないだろう。

実際、NHKマイルCで本馬と競り合い15着に大敗したオタルエバーは、次走の2勝クラス・函館日刊スポーツ杯で緩みない流れの2番手を追走し完勝している。また3歳馬で斤量の優位性もあるだけに、本馬も古馬撃破を狙えるだろう。

※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)ロードマックスの前走指数「-20」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.0秒速い
●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3
●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数
能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補

ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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