人気馬苦戦の傾向で
2022年1月10日に中山競馬場で行われる第38回フェアリーS。3歳牝馬限定のレースだが、時期的なものもあって、クラシックから逆算してここに使ってくるケースは少ない。また混戦になることが多く、ここ10年で1番人気は2連対(1勝)、2番人気は1連対(1勝)と結果が出ていない。
逆に10番人気以下が3勝しており、今年も荒れる可能性は十分に考えられる。いつも通り過去10年のデータを基にして、人気薄が好走するパターンはどのようなときか、探っていきたい。
☆所属
10勝すべて美浦所属馬。2着は8回、3着は9回だから、ほぼ独占状態。栗東所属馬の出走頭数が少ないとはいえ、ここまで美浦所属馬が圧倒しているのは珍しい。
☆キャリア・前走クラス
キャリアは1、2戦の馬が9連対(6勝)。ほぼ半分を占めている。続くのはキャリア7戦の2勝で、1つ少ないキャリア6戦の馬は連対なし。なぜキャリア7戦の馬だけ成績がいいのか不明だが、基本的にはキャリアが浅い馬の方が有利と考えておきたい。
キャリアの浅い馬が活躍しているということは、新馬や未勝利から勝ち上がってきた馬でも通用するということ。最多は1勝クラスの9連対(3勝)だが、新馬(3連対)や未勝利(6連対)も数字的には悪くない。重賞組は22頭が出走して2連対(2勝)。
GⅠ出走馬は13頭いるが、連対したのは2012年のトーセンベニザクラだけ。このレースが1月に移行した当初は阪神JF組の活躍が目立っていたのだが、2013年以降は上位に顔を出していない。また、オープン特別組は馬券にすら絡んでいない。
☆前走距離
阪神JF組は結果が出ていないが、前走で同距離のマイル戦を使った馬が9勝を挙げる活躍を見せている。前走から距離延長だと1勝、距離短縮してきた馬は1頭も勝っていない(2着は4回)。特に相性のいいレースはないのだが、前走でマイル戦を使った馬が好成績を挙げていることは覚えておきたい。
☆誕生月
明けての3歳戦ということで、早生まれが有利かなと思って誕生月を調べてみたが、1月生まれから連対馬は出ていなかった。最も好成績を挙げていたのは3月生まれで、最多の9連対(6勝)。続いて4月(6連対)、2月(4連対)となる。さすがに遅生まれは不利なようで、5月以降に生まれた馬から1着馬は出ていない(2着は1頭)。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみる。まずは前走の場所だが、東京を使っていた馬が7勝と、ほかの競馬場と比べて抜けて成績がいい。東京を使っているということは、ある程度間隔が開いているということ。逆にいえば間隔が詰まっていると苦戦の傾向で、昨年でいえば12月の3、4週目に走っていた馬の好走確率が低くなっている。
結果が出ていないのは大型馬。前走で492キロ以上の馬体重だった馬。これは1600mに戻った2009年以降、該当する馬から1頭も連対馬が出ていない(今年は該当馬なし)。