「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【朝日杯FS】ノーザンFが強いGⅠでジオグリフは安定 相手選びのポイントは馬体重

2021 12/16 17:00佐藤永記
朝日杯FS当日馬体重別成績,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

ノーザンと社台が強いG1

朝日杯FS 過去10年生産者別成績,ⒸSPAIA


2歳戦で必要なことは、1にも2にも完成度。これはおそらくどこでも言われていることだろう。その基準として情報から見て取れるのは生まれ月が早いかどうかというのは2歳戦では重要視されるポイントだが、さらには生産者が大手で幼駒のころからの馴致や調教がしっかり進んでいたかも大事だろう。

とはいえ、なかなか当歳や1歳時の育成がどうだったのかなんて情報は手に入らない。熱心にクラブの会報を集めてみても限界があるだろう。しかし、最大手の生産者が順調に強いのならば、傾向として考慮に含めるのは良いのではないだろうか。

実際に朝日杯FSは生産者がノーザン・社台の2つだけで直近10年の成績が【7-6-4-34】と、生産環境の違いが露骨に2歳G1である朝日杯FSでの結果に直結してしまっているのである。

今年の登録を見るとノーザン・社台が生産者の馬は7頭。その中でも早くに生まれた2月勢は3頭だが、人気上位で注目はジオグリフだろう。6月東京で早々に新馬勝ちし、9月の札幌2歳Sでは捲り上げで4馬身差の快勝である。唯一情報がないとすれば今年から2歳で走るようになったドレフォン産駒ということだけ。ここまでの戦歴も含めて、生まれ月が早く、ノーザン生産の強さも相まって消す理由が全くもって見当たらない。

社台グループが強いと考えれば、社台グループである追分ファーム生産のセリフォスも順当に評価せねばなるまい。6月中京でこちらも早々に新馬勝ちし、8月の新潟2歳S、11月のデイリー杯2歳Sと3連勝でここに来ている。生まれは3月7日で2月ではないが早いほうであり、ジオグリフに次いで買いの要素が多い馬だろう。

結局、人気になりそうな上位2頭にあまり不安材料を感じないということだ。となると馬券的にはなんとかこの人気馬2頭に割って入る馬を見つけたいところ。そこで、ジオグリフとセリフォスから3連複で流す対象を仕分ける基準を探してみたところ、注目点は馬体重にあった。

小柄な馬は苦戦 相手選びに馬体重チェック

朝日杯FS 当日馬体重別成績,ⒸSPAIA


まずは阪神開催となった2014年からの7年間で3着以内に入った馬は当日馬体重が最低で452kg。450kg以下は【0-0-0-17】となる。マイルという短めの距離であることと、2歳である程度成長していないといけない朝日杯FSならではといえよう。

また、馬体減にも限度があり、勝ち馬でも2015年のリオンディーズが-4kgというのが下限で、そのリオンディーズも496kgと大型馬で誤差の範囲内だった。3着以内で見ても2016年に3着となったボンセルヴィーソが-6kgの462kgで出走してのもの。

成長期であることを考えれば、大幅な馬体減はマイナスといえる時期で、450kg以下やマイナスが大きい馬は基本マイナス材料と考えればよいといえよう。馬券作戦として人気2頭のジオグリフとセリフォスから3連複でマイナス材料のない馬に流してみることにして、好配当を待ちたいと今回は結論付けたい。

朝日杯FS当日馬体重別成績,ⒸSPAIA


<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。


《関連記事》
【朝日杯FS】武豊騎手「悲願」は今年もお預け? 自信の本命はダノンスコーピオン、馬場が渋れば激穴候補も
【朝日杯FS】セリフォス当確も、ほかは大混戦! ポイントはジオグリフの取捨と前走条件戦組にあり
【朝日杯FS】無敗の2歳王者が誕生の予感 好データ目白押しのセリフォスに期待