5つのデータから絞れた馬は?
先週の『ジャパンC』は、本命コントレイルが期待に応えて有終の美を飾った。4着まで印通りの入線だったが、三連単は1780円という低配当で、今年の回収率は微増に終わった。
今週予想するのは秋のダート王決定戦『チャンピオンズC』。フルゲート16頭に対し、19頭が登録している。すでにウェスタールンドが回避を表明しており、残りの18頭を対象に進めていきたい。13年までは阪神開催だったが、今回も過去10年(11~20年)のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。
『4歳馬』×『前走人気>前走着順』★0.0%★
まずは年齢別データを取り上げたい。注目したのは過去10年で【1-0-2-32】(複勝率8.6%)と苦戦している4歳馬だ。この時点で複勝率は10%を割っているが、ハイブリッド式ではもう一つの条件を掛け合わせる。今回用いるのは前走の人気と着順。前走で人気を上回る好走を見せた4歳馬は【0-0-0-17】(同0.0%)と、1頭も馬券に絡んでいなかった。
今年このデータに当てはまったのは前走で重賞初Vを飾った2頭。その勢いは怖いが、ここでは消しとする。
【今年の該当馬】
・サンライズホープ
・メイショウハリオ
『前走から距離短縮』×『前走5着以下』★0.0%★
続いては前走からの距離変動別データから、短縮組に注目した。前走1800mを超える距離を走っていた馬の成績は【4-3-3-45】(複勝率18.2%)と平均的。馬券に絡んだ10頭に共通していたのが、前走着順が4着以内だったことだ。一方、5着以下だった馬は【0-0-0-16】(同0.0%)と、全16頭が馬券圏外に沈んでいた。
今年これに当てはまったのは、前走芝レースで大敗しているカフェファラオとソダシを含めた5頭。どちらもダート替わりで一変の可能性はあるが、ここは高配当を狙って敢えて消しとしたい。
【今年の該当馬】
・カジノフォンテン
・カフェファラオ
・ケイティブレイブ
・ソダシ
・ダノンファラオ
『3~4歳馬』×『美浦所属騎手』★0.0%★
最初のデータで4歳馬を取り上げたが、ここでは3歳馬も対象に加えたい。総じて苦戦傾向にある若い世代だが、鞍上が美浦所属騎手の時は特に苦戦が目立つ。過去10年の成績は【0-0-0-11】(複勝率0.0%)。同じ3~4歳馬でも栗東所属騎手なら【2-1-2-21】(同19.2%)と、その差は歴然だ。
今年この条件に当てはまったのは4頭。ソダシとダノンファラオはすでに消去済み。除外対象のケンシンコウとタガノビューティーが新たに消去対象となった。
【今年の該当馬】
・ケンシンコウ*
・(ソダシ)
・タガノビューティー*
・(ダノンファラオ)
『非社台系生産』×『前走から距離延長』★6.7%★
4つ目のデータは、生産者別データをピックアップした。いつものように社台系と非社台系に分け、今回は後者を採用。非社台系生産馬は【5-6-9-85】(複勝率19.0%)と、社台系の19.2%と複勝率で拮抗している。ただし、好走条件は前走で1800m以上の距離を走っていたこと。1800m未満から参戦だと【0-0-2-28】(同6.7%)と3着が2度あるだけだ。
今年これに当てはまったのは3頭。新たにインティとサンライズノヴァを消去リストに追加したい。
【今年の該当馬】
・インティ
・サンライズノヴァ
・(タガノビューティー*)
『前走時馬体重増』×『今回馬体重500kg未満』★6.1%★
4つのデータを終えて、11頭の消去に成功し、7頭が残っている。最後に採用した消去データは前走時がプラス馬体重、かつ今回馬体重が500kg未満という条件に合致した馬だ。過去10年で該当した33頭の成績は、【0-1-1-31】(複勝率6.1%)と10%を割り込んでいた。
残っている7頭のうち前走時の馬体重がプラスだったのは、エアスピネルとクリンチャーの2頭。当日の馬体重が500kg未満の場合は消しという判定を下したい。
【今年の該当候補】
・エアスピネル
・クリンチャー
5つの消去データを経て、確実に残るのは、アナザートゥルース、オーヴェルニュ、スワーヴアラミス、チュウワウィザード、テーオーケインズの5頭となった。執筆時点での序列はオーヴェルニュ、チュウワウィザード、テーオーケインズという順。アナザートゥルースとスワーヴアラミスの2頭は先行馬有利の展開になれば激走のチャンスはあるとみている。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(11月28日時点の回収率は42.5%)。
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